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プロフィール

1998年2月、ベルギー、ルーヴェン市のコンサートで、ブリュッセル王立音楽院のエフゲニー・モギレフスキークラスで研鑽を積んできた大原亜子と矢澤一彦がともにソリストとして出演し、その演奏に聴衆の関心が集まった。以後、大原亜子の自発的で音楽に入り込む演奏と、矢澤一彦の「歌う指」による音楽の本質を捉える演奏とによるリサイタルが、2004年までに、ブリュッセル日本大使館広報文化センター、アントワープエルゼンヴェルド教会、ルーヴェングレープ大ホールなど、ベルギー各地で15回催され、いずれも好評を博した。
大原亜子

鹿児島生まれ。5歳よりピアノを始める。鹿児島中央高校、桐朋学園大学卒業。1995年渡仏。2005年帰国。フランス国立マルセイユ音楽院第3課程を経て、ベルギー王立ブリュッセル音楽院で、エフゲニー・モギレフスキー氏(リヒテルを育てたネイガウスの弟子)のもとで7年間学ぶ。モギレフスキー教授から音楽に対する妥協のない熱意を肌身を持って教わる。ソルフェージュ・室内楽での一等賞(プルミエ・プリ)を経て、ピアノ科最高課程、室内楽科最高課程を優秀な成績(満場一致、グランド・ディスタンクション)で卒業。

10歳から17歳の間に南日本音楽コンクールで6度優秀賞を受賞。1992年大曲新人音楽祭コンクール奨励賞、1993年全日本ソリストコンテスト審査員賞、2000年カラブリア国際ピアノコンクールファイナリスト及び名誉ディプロマ受賞。2001年バルセシア国際ピアノコンクール、マルサラ国際ピアノコンクールでセミファイナリスト。マスタークラスで、ジャン・マルク・ルイサダ,ジャン・ミコー(コルトーの弟子)に指導を受ける。

ヨーロッパ滞在中、夫の矢澤一彦とのリサイタルのほかに、ブリュッセルや、リクサンザール「四季」音楽祭、ゲントクラシック音楽祭2003他多くのソロリサイタルや室内楽コンサートを行う。ロマン派、特にシューベルトの演奏は高い評価を得ている。また、20世紀ベルギーを代表する作曲家アンリ・プスールの作品を演奏し、作曲家から賞賛される。

2005年の帰国後も、ソロ演奏や夫妻によるリサイタルを中心に幅広く活躍している。2007年7月に、サンエールかごしま、東京オペラシティリサイタルホールにてオール・シューベルト・プログラムによるリサイタルを行う。ムジカノーヴァ誌の演奏会評で、「作曲家に寄せる共感と思い入れが強く伝わってくる(中略)見事な一夜であった」と評される。
2007年12月「第33回鹿児島市春の新人賞」受賞。
2008年4月、鹿児島で2回目のオール・シューベルト・プログラムリサイタルを行う。2008年5月、東京にてラ・フォル・ジュルネ、・熱狂の日「シューベルトとウィーンの作曲家」の無料コンサートに出演。2009年7月鹿児島と東京上野の奏楽堂で『大原亜子・シューベルト・ピアノ・リサイタル』好評を得る。
イギリス館、大倉山記念館で、2005年秋から、1年に2,3回矢澤一彦と行っているサロンコンサートは今回11回目を迎え、これも、毎回、好評を得ている。

《演奏会批評より》  
  「作曲家に寄せる共感と思い入れが強く伝わってくる(中略)見事な一夜であった」
(2007年11月評・オール・シューベルトプログラム ソナタイ短調D784/さすらい人幻想曲D760/ ソナタ変ロ長調D960)
    
シューベルトにおいて、温かく柔和な響きでもって、この作品の曲想を作り上げた。何と言っても音の粒がそろっていて美しい。
(2008年5月評・シューベルト作曲ソナタイ長調D664)

     
全身全霊を傾けて音楽に没入、力強い打鍵や、リズムの飛翔には強い意志が働く。劇的で息をもつかせない。そんな興奮が続いた演奏会。
(2008年9月評・ベートーヴェン作曲ソナタ作品54『熱情』)
    大原のピアノの表情はまるで情景が目に浮かぶように絵画的で、体全体で表現される音は、実に多種多彩。非常に魅力的なリサイタルだった。
(2009年3月評・シューマン作曲ソナタ第1番作品11)

・   大原亜子のシューベルトに寄せる想いは温かく、時に切ない。それは『4つの即興曲(作品90)』に顕著に現われていた。
美しいシューベルトの旋律、移ろい行くハーモニーの流れ、どんな小さなパッセージにも心からの共感が込められていて、
演奏者はどこまでもこの作曲家に寄り添う。こういう歌い口は作って出来るものではなく、このピアニストの生来の個性だからこそ感動を呼ぶ。
深い情緒に満ちたロマンを表現した演奏に拍手。
(2009年6月評・シューベルト作曲4つの即興曲作品90)


・大原がシューベルトとその作品に対して特別な愛着を持っていることを当夜の演奏は如実に伝えた。修練の成果が現われた丁寧な仕上がりであり、彼女はシューベルトのソナタの天国的な長さをものともせず余裕を持って弾き進めた。
(音楽の友・2009年9月号・シューベルト作曲ピアノソナタハ短調D958・ピアノソナタイ長調D959)

・大原の演奏から強く感じたのは『同化』である。長大で退屈しがちなシューベルトのソナタが、大原の手にかかると、目の前にシューベルトが現われ、奏でてくれているような錯覚を覚えるほどのリアリティを持って提示され、時の経つのを忘れるほどひきつけられた。
(ムジカノーヴァ2009年11月号 シューベルト作曲ピアノソナタハ短調D958・ピアノソナタイ長調D959)

これまでに、諏訪ひとみ、岩田美紀、田原さつき、兼松雅子、村上弦一郎、ジャック・ルヴィエ、エフゲニー・モギレフスキーの各氏に師事。国際フランツ・シューベルト協会会員、フランツ・シューベルト・ソサエティ会員、女声合唱団「みずばしょう」伴奏者。

 矢澤一彦
photo: K. SAKAYORI

川崎生まれ。5歳よりピアノを始める。東京芸術大学音楽学部附属高校、同大学を卒業。フランス国立リヨン高等音楽院で半年学んだ後、ベルギー王立ブリュッセル音楽院のエフゲニー・モギレフスキー氏のもとで1996年より8年間学ぶ。和声、ソルフェージュ、鍵盤和声、室内楽、音楽史の一等賞(プルミエ・プリ)を経て、ピアノ科最高課程、ピアノ伴奏科、室内楽科最高課程を優秀な成績(満場一致、グランドディスタンクシィオン)で卒業。同校より,ヴィルドマン賞、ガリオ賞、パッパール賞、バシュビッツ奨学金を受賞。1997年ヴェルナー財団奨学生。

1994年多摩フレッシュコンクール入選、1999年マルサラ国際ピアノコンクール第5位、同年アンドラ国際ピアノコンクール第3位、2000年オルレアン国際20世紀音楽ピアノコンクールファイナリスト及びリカルド・ヴィ二ェス特別賞、2001年カラブリア国際コンクール名誉ディプロマ。また、マスタークラスで、ハリーナ・チェルニー・ステファンスカ、ピョートル・パレチニ、ヘルベルト・ザイデルの各氏に習う。

ヨーロッパ滞在中、大原とのリサイタルのほかに、ブリュッセルや、リクサンザール「四季」音楽祭、アンギアン「ムジカ・ステランティス」音楽祭、コルトレイク「ユーテルプ」リサイタルシリーズ他、30回以上のコンサートに出演する。また、国際的作曲家であるミハエル・ゲラーの新作、5人の奏者による宗教室内オペラ「ロトの娘たち」を、オランダの5都市で上演し、好評を博す。

2005年の帰国後も、リサイタルや夫妻によるリサイタルなど活発な演奏活動を行い、帰国してから現在(2009年10月)まで60回以上出演する。2005年グリーンホール相模大野、2007年相模原市南市民ホールにてリサイタル。2006年、2008年に東京オペラシティリサイタルホールでロシア音楽を中心としたリサイタを行い、「幅広くかつ奥の深い表現」、「万華鏡を見るような素晴らしい色彩表現」、「壮絶な演奏、「素晴らしい大型ピアニスト」などと、音楽雑誌各誌の演奏会評で絶賛される。

これまでに岩田和子、岩谷なつ子、山岬薫子、小林仁、青柳いづみこ、エリック・ハイドシェック、エフゲニー・モギレフスキーの各氏に師事。東京芸術大学音楽学部附属高校非常勤講師、全日本ピアノ指導者協会正会員、日本・ロシア音楽家協会会員、相模原音楽家連盟会員。


 エフゲニー・モギレフスキー教授による推薦文

 大原亜子への推薦文
 私は、私の生徒であるピアニスト、大原亜子を熱烈に推薦します。彼女の卓越した才能に出会えたことは、私にとって幸いでした。
 彼女はすぐれたピアニストであり、非常に才能に恵まれた女性です。
 彼女はすべてを持っています; 最も高い水準のヴィルトゥオジテ、驚くべきエスプリと指の敏捷さ、音楽の深淵への完全な没入、並外れた拍子感、そして素晴らしい心の深さ。
 大原亜子はカラブリア国際ピアノコンクールでの受賞者です。
 エフゲニー・モギレフスキー、ベルギー・エリザベート王妃記念国際コンクール第1位、ブリュッセル王立音楽院教授。

 矢澤一彦への推薦文
 私は、私の生徒であるピアニスト、矢澤一彦を熱烈に推薦します。とてもブリリアントなピアニストで、優れた才能のある音楽家です。
 彼は、すべての様式とすべての時代の作曲家の作品からなる多くのレパートリーを持っています。それはとても豊かで奥深い本質です。彼はいつも音楽の美しさ、真実を見出そうと、探求しています。
 しかし、私にとって、彼の演奏の一番の美点は、彼の「歌う指」です。その気品によって、ロシアピアノスクールの影響を認めることができます。
 矢澤一彦は3つの国際ピアノコンクールに入賞しています。オルレアン20世紀音楽国際ピアノコンクールリカルド・ヴィニェス賞受賞、マルサラ国際ピアノコンクール入賞、アンドラ国際ピアノコンクール第3位入賞。
 エフゲニー・モギレフスキー、ベルギー・エリザベート王妃記念国際コンクール第1位、ブリュッセル王立音楽院教授。


(推薦状の原文)


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