Daidougei-Ajia-Geppou  ・発行・浅草雑芸団                       通巻277号 毎月1回発行    2014年12月1日発行

http://www.k4.dion.ne.jp/~daiajia                                 郵便振替=00100−3−749814  名義「上島敏昭」

■大道芸案内

主な大道芸スポット(土・日・祝日など、通年大道芸が見られるポイント)

■大阪・天保山海遊館広場    ■お台場・デックス東京ビーチ■クインズスクエア横浜at! www.studioeggs.com   ■名古屋・大須ふれあい広場

■ヨコハマ大道芸(山下公園、グランモール公園、ジャックモール)http://daidogei.jp/event 

■東京都ヘブンアーティストwww.seikatubunka.metro.tokyo.jp/bunka/   ■大阪パフォーマーライセンス http://www.osaka-performer.com/   

■江ノ島大道芸http://www.fujisawa-kanko.jp/alacarte.html   ■南町田グランベリーモールhttp://www.grandberrymall.com

■しずおか大道芸の街http://shimarukai.org/

★ニュース

  江戸里神楽土師流家元・4代目松本源之助師が1111日、逝去された。90歳。1020日には、日暮里のサニーホールで「松本源之助のすべて」と題した公演をおこない、宙乗りを演じて元気な姿をみせたばかりだった。

★浅草雑芸団の予定

  ◆井の頭自然動物園のお正月  1月2日(金)11001500> ○井の頭自然動物園

  ◆はるこま七福神めぐり <1月3日(土)10001600> ○向島七福神〜向島門付け〜三囲神社福引

  ◆すみだ郷土文化資料館・お正月の芸能 <1月4日(日)13301430> ○すみだ郷土文化資料館

★今月の大道芸公演

△さいたま市浦和・調神社・十二日まち見世物広場   ○さいたま市浦和区調(つきのみや)神社

  12月12(金)

△アリオ鷲宮大道芸グランプリ・冬大会その1  ○アリオ鷲宮・店内広場

  12月20(土)1300 & 1500

  出演・こ〜すけ、Yo-yo Performer DAISUKE

△ながめくらしつ「誰でもない/終わりをみながら」演出:目黒陽介  ○シアタートラム(世田谷パブリックシアター・1F)

  12月21(日)1700  22(月)1930  23(火・祝)1300 

  第一部「誰でもない」出演:前尾有紀子、大橋昴太、大倉徹也、岡本晃樹、神庭弘希、小島悠嗣ほか

  第二部「終わりをみながら」出演:目黒陽介、宮野玲、長谷川愛実、バーバラ村田、塚田次実、谷口界ほか

  ¥4000(一般・当日)/前売り:¥3500(一般)、¥3000(大学生)、¥1500(高校生以下)

  問合せ:電話 070-5573-6248   http://nagamekurasitsu.com/   (ながめくらしつ)

△伊勢大神楽・増田神社奉納    ○三重県桑名市増田神社

  12月24(水)12301500

  伊勢大神楽講社所属の全6組がそろって奉納芸を披露する年に一度の行事

△さいたま新都心大道芸  ○さいたま新都心

  1月10(土)・11(日)

 

若林正の

食って極楽!

  健康的な(?)つけ麺

     高田馬場「つけめん安土」

 

  わたしゃとにかく麺食いで、ラーメン・蕎麦・うどんにパスタと、一生食べ続けても飽きない自信がある。外食の場合も2対1くらいの割合で麺を選んでしまうのだ。最近高田馬場で、なかなかんまい蕎麦屋を発見。この半月で三回通っているのです!

 「つけそば・安土」。高田馬場駅から小滝橋方向に早稲田通りを6-7分歩き、パチンコ屋を過ぎると左側、通り沿いにあるこぢんまりした店。ここの特長は、漬け汁が日本蕎麦のつゆと違い、流行りのつけラーメンのつゆみたいに濃厚で唐揚げやらキノコやらが入って食べ応え十分。特製ラー油も入り、辛味もアクセントになっている。値段も手頃で、基本の鳥つけそばが830円。漬け汁に鳥唐揚げが4個入り、大盛無料。生卵も無料で、漬け汁に入れるとラー油の辛味を和らげてくれる。

 他にもカレー味やとろろ、豆乳などバラエティーに富んだ漬け汁があり、どれも千円以内。蕎麦は店内で石臼挽きの本格派で、なかなかんまい。昼時は混んでいて多少待つが、回転早いのですぐ食べられる。

女房連れて行ったが、彼女も蕎麦好き(ラーメン嫌い)で、珍しく大盛をぺろりと完食。ラーメンより健康的だし、ここは良いよ!

でも量食べるとおんなじかな?度=4ワカ

 

大道芸・見たり・聞いたり・演じたり  

☆その277

ヘブンアーティストと見世物

            上島敏昭 

 

1114日と翌日の15日、大道芸と見世物について考える催しがあった。どちらも大きく環境が変わりつつある芸能で、もしかしたら危機的な状況にあるのかもしれないとも感じた。それについて記したい。

 各論に入る前に述べておくと今年の新宿・花園神社の酉の市の見世物では、昨年同様、ヘビも出せず、犬の芸もできなかった。そればかりか、さらに七月の靖国神社も来年は露店・仮設興行すべての出店は禁止だという。また仮設興行協同組合も事実上の休会状態という。

 

●ヘブンアーティストについて

まず、14日の催しは、北区王子の古書カフェ「くしゃまんべ」で行われた、「大道芸の審査をするとはどういうことか」と称するトークショー(?)で、具体的には東京都の大道芸登録制度であるヘブンアーティストについて考えてみようというものだった。この催しのきっかけは、今年のヘブンアーティスト審査について、パフォーマーたちの中に疑義を持っている人が多いという話をきいたからで、それならば審査の様子を話しましょうか、と言ったことだった。

実際、ずっと審査委員長であった小沢昭一氏が亡くなり、そのあとを継いで審査委員長となった三隅治雄氏も退き、さらに橋本隆雄氏に代わって、新しい審査員が加わるなど、今年のヘブンアーティスト審査は大きく変わった。合格者数はこれまでのほぼ二倍、また審査会の場所も変わり、演技時間もいままでよりずっと短くなった。それに加えて、当然合格すると思われたパフォーマーが不合格になったこともあり、「どうなってるの?」と思った人が多かったということらしい。そこで、審査の実際を話させていただくことにした。

当日の出演は、審査員の私と西田敬一さん、それに今年から審査員に加わってくれた森直美さんが飛び入りで参加してくれた。まず私がヘブンアーティス制度のはじまりから現在までの変遷を話し、西田さんが補足したあと、店長の竹内さんの質問に答え、その後、お客さんからの質問にも答えるという内容だった。

 私が言いたかったのは、このヘブンアーティストという制度は、最初から確固たる理念や方針は存在せず、よく言えば流動的、はっきり言えばかなり場当たり的な事業だということと、審査は公平に行っているつもりだが、ジャンルが異なる芸能を同じ秤で測るということ自体に矛盾があり、審査基準も非常にあいまいであるという二点だ。ひどいじゃないかと言われれば、そのとおり。ただ、行政がおおっぴらに大道芸を実演できる場所を提供するというのは画期的ではあり、私も西田さんも、その一点のためだけに、協力してきた。おそらく森さんが審査を引き受けたのも同じ理由だろう。

 参加者からの質問には、合格者数に定員はあるのか、いうのがあった。もちろん定員など決めていないが、この制度の概略がまったく知られていないことを改めて知った。考えてみれば、当然だ。審査員を最初から十年以上やっている私も、ヘブンアーティストの実態をよく知らないのだから。また、今回合格者が増えたのはオリンピックと関係あるのかという質問もあり、明確に否定したが、ヘブンアーティスト=オリンピックがらみと思われていたのは、正直なところ心外だった。西田さんはオリンピック問題に抗議して「次回は審査をしない」と宣言しているぐらいなのだ。

 それ以外にもいろいろな質問があり、私たちも答えたが、最終的には、とりとめのない話で終わってしまったという思いが残る。せっかくヘブンアーティストという制度があるのだから、みんなで工夫して、これを上手に使ったらいいのだと思う。簡単にはいかないだろうが、そのためにも、またこうした催しができたら、と思う。

●見世物について

 1115日に慶応大学内のホールで「見世物学会」のシンポジウムが開かれた。今年は、現役の興行関係者である、大野祐子氏(大寅興行)、西村太吉氏(松阪屋興行)、安田春子氏(安田興行)が出演して、見世物の現状を話してくれた。そこで明らかにされたのが、冒頭に記した3つの事例である。これだけを見ると、もう「見世物は終わり」という印象を持つ。

 その反面、11月の酉の市におこなわれた新宿・花園神社の見世物小屋は、例年にないほどのたいへんな混雑だった。また9月の九州・筥崎天満宮・放生会でもかつてないほどの大入りだったという。それにこの夏、銀座のヴァニラ画廊で行われた「安田興行の見世物展」の評判は高かったし、同時期に岐阜県博物館では「人間ポンプ」の資料を展示して「奇なるものへの挑戦」も開催されていた。つまり見世物に対する世間の関心はとても高い。

 おそらく、一般的には、見世物は差別され、排除される傾向にあるが、そのためにかえって好奇心を刺激されて、興味をもつ人も出てきているということだと思う。言い方を変えれば、実体としての「見世物小屋」よりも見世物性に対する関心といえるだろう。

 この日も、業者のシンポジウムと並ぶもうひとつのテーマは、舞踏家である土方巽の見世物性についてであった。土方巽の古い映像を見て、その草創期の秘話を麿赤児氏や小島政治氏から聞くことができたことは、たいへん面白かった。が、だからといって、それが現在の見世物小屋の苦境とどうつながるのか、疑問を持った。たとえば種村季弘氏や山口昌男氏、それに郡司正勝氏などは、その垣根を越えて活動していたと思うが、現在そういう人がいるだろうか。私には思い浮かばなかった。

 最後に早稲田の演劇博物館学芸員で、水族館劇場の制作をやっていた梅山いつき氏が、同劇場の仮設劇場公演が、地域住民(と称する人たち)の圧力で潰された話をした。見世物小屋だけでなく、演劇でも同様なのだ。ヘブンアーティストだって、明日はわからない。これが野外の芸能の現状なのだと思う。