静謐の森 - ドゥーム / ストーナー / スラッジ・コアのアルバム・レビュー

静謐の森 - ドゥーム / ストーナー / スラッジ・コアのアルバム・レビュー
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ディスコグラフィ

Ahab

「The Call Of The Wretched Sea」  2006年 1st アルバム
「The Divinity Of Oceans」  2009年 2nd アルバム

Ahab
The Call Of The Wretched Sea

Ahab: The Call Of The Wretched Sea ・ 1st アルバム
・ Doom / Metal
・ 2006年 ドイツ
・ Napalm Records / NPR 198
・ 評価 09/10 ■■■■■■■■■□

Daniel Droste ヴォーカル / ギター / キーボード
Stephan Adolph ヴォーカル / ベース
Christian R. Hector ギター
Stephan Adolph / Ahab プロデュース

01. Below The Sun  11' 45"
02. The Pacific  10' 07"
03. Old Thunder  09' 55"
04. Of The Monstrous Pictures Of Whales  01' 46"
05. The Sermon  12' 35"
06. The Hunt  11' 13"
07. Ahab's Oath  10' 11"

Total Running Time  67' 32"

ドイツ出身のフューネラル・ドゥーム・バンドのアルバム第1作。メルヴィルの古典文学 「白鯨」 から多大な影響をうけており、バンド名は、凶暴な白鯨モービーディックを追いつづける執念の権化、エイハブ船長からとられている。みずからの音楽性を 「Nautik Funeral Doom」 と名づけ、その名のとおり海洋と航海をテーマにすえており、歌詞には 「白鯨」 からの引用が多数なされている。公式サイトでは、メンバーを 「Crew 船員」、音源を 「Shipload 積荷」、ライヴ告知を 「Whaling 捕鯨」 と呼ぶなどコンセプトは細部まで徹底。ステファン・アドルフによるサウンドづくりは特筆に値し、音の背後には深海を思わせる不気味なうねりがつねに渦まいている。ドゥーム界の閉鎖区域のようなジャンルながら劇的展開、叙情性、音楽的アイデアの豊富さでここまで聴かせる葬送ドゥーム作品をつくったバンドは、ファンの裾野をひろげる役割を担う存在になると期待される。

Ahab
The Divinity Of Oceans

Ahab: The Divinity Of Oceans ・ 2nd アルバム
・ Doom / Metal
・ 2009年 ドイツ
・ Napalm Records / NPR 300
・ 評価 08/10 ■■■■■■■■□□

Daniel Droste ヴォーカル / ギター
Christian R. Hector ギター
Stephan "Norz" Wandernoth ベース
Cornelius Althammer ドラム

01. Yet Another Raft Of The Medusa ( Pollard's Weakness )  12' 40"
02. The Divinity Of Oceans  11' 02"
03. O Father Sea  07' 06"
04. Redemption Lost  10' 24"
05. Tombstone Carousal  07' 26"
06. Gnawing Bones ( Coffin's Lot )  10' 48"
07. Nickerson's Theme  08' 05"

Total Running Time  67' 34"

2009年にリリースされたアルバム第2作。 前作 (2006年) 同様に 「海」 を主題とする、微塵もぶれない海洋フューネラル・ドゥーム・メタル作品だ。 ベースのステファン・アドルフ Stephan Adolph が脱退し、ステファン・ワンダーノースが加入している。 前任者はサウンドづくりにかかわる重要なポジションにいたはずだが、本作にメンバー交代の余波はない。どこまでも深く、広大で、荒ぶる大洋のごとく超然としたスタイルは、多様性とは無縁なフューネラル・ドゥームというジャンルに身をおきながら、しかしどのバンドともちがうと感じさせる。内臓をめくり返すようなディープなデス声と、 清澄で朴訥とした民謡ふうの歌との対照があざやかで、非常に印象的だ (まず第一に、声そのものがよい)。ギターのオブリガートは叙情的で雄大。 高速キック奏が3分割と4分割でたくみに切りかわるのをはじめ、ドラムは意外性をそなえる。聴きこむたびによさがわかる秀作だ。

・ 未聴作品
「The Oath」  2007年 ミニ・アルバム 全4曲
・ 公式 Web
http://www.ahab-doom.de/

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