静謐の森 - ドゥーム / ストーナー / スラッジ・コアのアルバム・レビュー

静謐の森 - ドゥーム / ストーナー / スラッジ・コアのアルバム・レビュー
Forest Of Tranquilness

Doom / Stoner / Sludge-Core Rock Site

ディスコグラフィ

Revelation

「Salvation's Answer」  1991年 (2007年) 1st アルバム
「Never Comes Silence」  1993年 (2007年) 2nd アルバム
「... Yet So Far」  1995年 3rd アルバム
「Release」  2008年 4th アルバム
「For The Sake Of No One」  2009年 5th アルバム

Revelation
Salvation's Answer

Revelation: Salvation's Answer ・ 1st アルバム
・ Doom / Metal
・ 1991年 (2007年) アメリカ
・ Leaf Hound Records / LHR-021
・ 評価 08/10 ■■■■■■■■□□

John Brenner ヴォーカル / ギター
Bert Hall Jr. ベース
Steve Branagan ドラム
Revelation プロデュース

01. Lost Innocence  06' 27"
02. Salvation's Answer  08' 26"
03. Infinite Nothingness  04' 56"
04. Paradox  03' 06"
05. Images Of Darkness  06' 52"
06. Long After Midnight  05' 18"
07. Poets And Paupers  05' 22"
08. Waiting For... The End  06' 35"
09. Blessed Realm *  03' 59"

Total Running Time  51' 06"
* Bonus Track

[ Bonus Video: TV John Show ( WMV File ) ]
01. Poets And Paupers
Total Running Time  13' 18"

長いこと廃盤だったファースト・アルバムが再発された。音量調節ではどうにもならないペラペラの音質と、いかにもヘヴィ・メタルらしい音像には時代を感じさせるものの、 ドゥーム・メタル再興期のなつかしさとマニアックな味わいにあふれており、じゅうぶん満足だ。低音でリズムをきざみながら、半音階と不吉な跳躍進行を織りこみ不気味さを演出するリフ、ベンドやトリル奏、速い独奏パートへの展開など Trouble 影響下にあった90年代初頭の典型的な米国型ドゥーム・メタル。ヴォーカルのジョン・ブレナーの音痴ぶりはもはや神がかり的といえる。ドゥーム様式にさらに自覚的になったセカンド・アルバム (1993年 / 2007年) の内省的な作風とは異なり若わかしく、すがすがしい。ボーナスはドゥーム作品集 「Dark Passages」 所収のもの。 おまけビデオは1992年のTV番組 「John Show」 でのライヴ映像だ。繊細で、少年のようなあどけなさのジョン。

Revelation
Never Comes Silence

Revelation: Never Comes Silence ・ 2nd アルバム
・ Doom / Metal
・ 1993年 (2007年) アメリカ
・ Leaf Hound Records / LHR-018
・ 評価 07/10 ■■■■■■■□□□

John Brenner ヴォーカル / ギター
Josh Hart ベース
Steve Branagan ドラム
Revelation / Drew Mazurek プロデュース

01. Against Nature  06' 50"
02. Ashes  07' 52"
03. The Unbearable Vision  05' 43"
04. Frustrations  03' 35"
05. One Last Step  06' 58"
06. Spectre  08' 11"
07. Wounds Which Never Heal  07' 40"
08. Unreal  04' 58"
09. Never Comes Silence  18' 22"

Total Running Time  70' 09"

1993年に Hellhound Records から発表されたアルバム第2作が、2007年 Leaf Hound Records から再発された。熱心なサバス・フォロワーの Count Raven に一脈つうじる正統派ドゥーム・メタルを提示する。ジョン・ブレナーの歌はあまりうまくない、というより下手の部類に入るだろうが、不安定な音程と固い発声がオジー・オズボーン Ozzy Osbourne そっくりで、思いいれの強さを物語っている。「The Unbearable」 (第3曲) はワイノ Scott "Wino" Weinrich が歌ったら、そのまま Saint Vitus になりそうなナンバーだ。変拍子、リフの変容、器楽による展開などプログレ志向が強く感じられるが、各曲がどれもミドル〜スロー・テンポで進行するため似たような印象で、リフ変奏も斬新さに欠けるのでカタルシスを得られるほどではない。とはいえ18分半弱を要する4部構成の組曲 「Never Comes Silence」 は納得。ルドンの 「沈黙」 をあしらったジャケットもよい。

Revelation
... Yet So Far

Revelation: ... Yet So Far ・ 3rd アルバム
・ Doom / Metal
・ 1995年 アメリカ
・ Hellhound Rocords / H 0036-2
・ 評価 08/10 ■■■■■■■■□□

Dennis Cornelius ヴォーカル / ギター
Jim Hunter ベース
Steve Branagan ドラム
Revelation / Drew Mazurek プロデュース

01. Soul Barer  06' 35"
02. Eternal Search  06' 14"
03. Little Faith  05' 17"
04. Grasping The Nettle  04' 31"
05. Morning Sun  06' 32"
06. Fallen  06' 04"
07. Alone  08' 04"
08. Natural Steps  04' 35"
09. ... Yet So Far  08' 39"

Total Running Time  56' 36"

アルバム第3作。ドラムのスティーヴ・ブラナガン以外のメンバー2名が交代し、ヴォーカル兼ギタリストにデニス・コーネリウス、ベースにジム・ハンターをすえた新布陣で制作された。とくに中心人物だったジョン・ブレナー John Brenner の脱退は余波がおおきかったと想像するに難くないが、プログレッシヴなドゥーム・メタル路線は堅持されており、まったく別バンドという印象はない。それよりも曲の仕上がり、音質、演奏ともに前作 「Never Comes Silence」 (1993年) をしのいでおり、さらに悲哀一辺倒ではない間口の広さもそなえて、より一般的な意味でのメタル・サウンドになった。コーネリウスの声は伸びやかさには欠けるがブレナーにくらべてはるかに安定しており、バンドに 「メロディック」 という新属性をくわえた。しかし本作を聴くとぎゃくに、ブレナーのさし迫った歌声が不思議な魅力を醸しだしていたことにもあらためて気づかされる。

Revelation
Release

Revelation: Release ・ 4th アルバム
・ Doom / Metal
・ 2008年 アメリカ
・ Leaf Hound Rocords / LHR-038
・ 評価 07/10 ■■■■■■■□□□

John Brenner ヴォーカル / ギター
Bert Hall Jr. ベース
Steve Branagan ドラム
John Brenner プロデュース

01. Stars Almost Drown  06' 35"
02. Once Summer  07' 19"
03. Release  07' 12"
04. Then And Again  05' 55"
05. Wither  05' 41"
06. Anatomy Of Melancholy  08' 50"
07. Epiphany  05' 48"
08. The Provenance Of Clouds  07' 09"

Total Running Time  54' 33"

じつに13年ぶりの新作、2008年リリースのアルバム第4作。バンドはオリジナル・メンバーであるジョン・ブレナー、バート・ホール・ジュニア、スティーヴ・ブラナガンの3ピースで再起した。おおむね中庸テンポですすむ、憂いをおびたドゥーム・ロック路線に変化なし。ときおり見せる鷹揚さはアメリカンのしるしだ。 サウンドが貧弱で、とくにドラムなどはパコン・パコンと鳴って驚くほどだが、デジタル技術で肥大化した現代的なサウンドよりは、かび臭い、B級の音のほうが Revelation らしいといえばそのとおり。繊細で、病弱な Spirit Caravan といった音像。しかし、及第点に達している第2曲 「Once Summer」 は別にして、全体に煮えきらず決定力に欠ける。第3曲には Black Sabbath の 「Electric Funeral」 のオマージュが挿入されているが、つなぎかたの不器用さ、曲展開の性急さはあいかわらず。再結成のご祝儀を加味したとしても、やはり評価は7どまりだろう。

Revelation
For The Sake Of No One

Revelation: For The Sake Of No One ・ 5th アルバム
・ Doom / Metal
・ 2009年 アメリカ
・ Shadow Kingdom Records / SKR028CD
・ 評価 07/10 ■■■■■■■□□□

John Brenner ヴォーカル / ギター
Bert Hall Jr. ベース
Steve Branagan ドラム
John Brenner プロデュース

01. A Matter Of Days  05' 50"
02. Offset  06' 47"
03. Canyons  09' 10"
04. On A Promontory  03' 46"
05. The Whisper Stream  05' 16"
06. Vigil  08' 50"
07. For The Sake Of No One  06' 09"

Total Running Time  45' 51"

2009年発表のアルバム第5作。 本来はデビュー・アルバムとなるはずだった1988年録音の 「Revelation」 という名の作品 (2度にわたってリリースが企画され、そのたびに実現しなかったことから 「Unreleased LP」 とも呼ばれる) を本作に先行して発表しているが、これはアルバム第1作 (1991年 / 2007年) の別テイク盤なので、新曲としては5枚めのフル・アルバム、再結成されて2作めとなる。 プログレッシヴな展開をふくむ、叙情派ドゥーム・ロック全7曲だ。自然、かつ素朴な音づくりと、3ピースによる簡素なアレンジ、アンサンブルは、刺激に満ちた今様のロック耳にはいかにいってももの足りないだろう。もうすこしどうにかしたら…、という批判もありえる音像ではあるが、中年になってもなお永遠の少年のようなナイーヴさで歌うジョン・ブレナーの不思議な魅力を理解すると、やはりまた新作が出れば、ついつい購入してしまうのがドゥーム・ファンというものだ。

・ 未聴作品
「Frozen Masque」  2003年 デモ音源集 全10曲
「Revelation」  2009年 1st アルバム所収の未発表音源、別テイク 全7曲
・ 公式 Web
http://www.revelation-usa.net/

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