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1 情報増大の弊害と文書整理の必要性 


「紙がなくなる」「ペーパーレス」と言われて久しくなりました。

なるほど、フロッピー、CD、DVD、ハードディスク、メモリーチップなど情報を記憶する媒体は急速に進化しています。これらの媒体は情報を省スペースで蓄積し紙の代用として広く普及しています。しかし、これらの媒体とともに減るはずの紙も増加しています。

この増加の原因はIT化です。

IT化は情報の迅速な伝達を可能とし、情報をわかりやすく伝えるためにインターフェースを大幅に改善しました。

IT化によって従来入手できなかった情報が安価に大量に入手できるようになりました。

雑誌を購入すると無料ソフトや写真集がCD−ROMとしてついてくる時代になっているのです。

インターネットに接続すると新聞や官報を見ることができます。特許情報もネットで誰でも見ることが出来ます。情報なら何でも個人が入手できる時代になりました。

従来分厚い印刷物で配布されていた通知や通達などが電子情報として配布され始めています。

しかし、ちょっと考えてみると、この配布される情報全てが本当に必要でしょうか。また、電子情報を配布された部署が新たに紙に印刷していないでしょうか。

「CD−ROMで配布された解説書を出力するのに2日間かかった」「雑誌の付録についてきたCD−ROMをインストールしたらハードディスクがいっぱいになってしまった」などの声が良く聞かれます。

確かにインターフェースは良くなりました。情報も多くなりました。しかし、そのことによって電子情報の量は急激に増加しました。

IT化は技術革新の一方で、情報も、その媒体となる紙もディスクも大量に消費しているのです。

このままでは不必要な情報でオフィスもパソコンもサーバーも埋め尽くされてしまいます。

ここに文書=情報整理の必要性があるのです。

2 ファイリング・システムとは 

文書=情報整理の有効な手段がファイリング・システムです。

ファイリング・システムとは必要な文書=情報を

いつでも

誰でもが

迅速に

探し出して活用できるように管理するシステムです。

ゴミの情報が大量になれば、宝の情報は埋もれてしまって活用できません。

ファイリング・システムでは、ゴミの情報を的確に廃棄し必要な情報を有効に活用する管理システムです。

3 ファイリング・システムの基本的な仕組み 

ファイリング・システムには3つの基本的なしくみがあります。

3つのしくみとは

第一に「情報を確実に安心して廃棄するしくみ」

第二に「情報の流れを標準化するしくみ」

第三に「共有化の徹底による情報の組織管理のしくみ」

です。

それでは順に内容を見てみましょう。

4 確実に安心して廃棄するしくみ 

情報には宝とゴミがあります。

ファイリング・システムはこの区分を明確にするツールです。

宝の情報とは利用価値のある情報です。

ゴミの情報とは利用価値のない情報です。

同じ情報が宝になりゴミになります。

通常、情報の価値は時間の経過によって変化します。

ファイリング・システムではこの変化のタイミングを判断し、ゴミとなった情報を確実に廃棄します。この情報の価値がなくなるまでの期間を保存年限と呼びます。

ファイリング・システムでは全ての情報に保存年限を設定し、確実に安心して廃棄できるようにします。

5 情報の流れを標準化するしくみ 

情報の利用頻度は一般的に時間の経過で低下します。

利用頻度の高い期間は、利用しやすい場所で管理し、利用頻度が低下したら管理コストの低い場所で管理し、全体として利用度と管理コストの両面から効果的な管理が必要です。

ファイリング・システムでは紙情報を対象として年度別にファイルを分冊し、当年度と前年度の文書をオフィスに、前々年度以前の文書を書庫に置くことによって、全体として効果的な管理状態を実現しています。(業務のサイクルが年度の場合は、年度別でファイルを作成しますが、業務が月別や半期別などの場合は、それに合わせたサイクルでファイルを作成します。)

また、電子情報の場合も例えば当年度と前年度をハードディスクに、前々年度以前はリムーバルディスクに管理するなど、オフィスと書庫の考え方を取り入れてデーター処理の流れを管理することが必要です。

書庫に置き換えた文書は保存年限満了後廃棄します。

廃棄後、廃棄履歴を一定期間(例えば5年間)残します。

6 共有化の徹底による組織管理のしくみ 

情報は組織宛に来たり、個人宛に来たりします。

組織にあって情報は本人がいなくても、他の人が活用できるように管理されなければ効果はありません。しかし、受け取ったり作成したりした文書を個人が持っていたのでは、本人以外は活用することができません。

ファイリング・システムでは情報の共有化を徹底することによって、有効活用を実現します。このためには、個人が保管するのでなく、組織として共有化することが不可欠です。そのために、オフィスでは個人のファイルを入れることになる脇机を撤廃して、個人的に文書を置く場所をなくすことで共有化の徹底を図ります。また、共有化する範囲は、組織として管理のし易さと個人の使い勝手の両方から概ね10人程度で組織する部や課とします。

電子情報でLANが敷設されている場合はサーバーで共有化します。

共有化した情報は、他の人が見ても探しやすく戻しやすいように、分類配列します。

以上のように「3つのしくみ」によって

「いつでも、だれでもが、必要な情報を迅速に取り出して活用できる基盤ができます。」

7 「3つのしくみ」を生かす「ファイルの一冊がため」 

「3つのしくみ」の効果を発揮させる為にはファイルの作成をファイリング・システムに適用できるように作成することが必要です。

このためのファイルの見直しを「ファイルの一冊がため」と言います。

ファイリング・システムではファイルを当年度と前年度オフィスに置き、前々年度以前分は書庫に置いて管理します。このようにファイルをファイリング・システムに適合して作成することが必要です。このようなファイルの作成方法のポイントは次の3点です。

ポイント1:ファイルを内容別、年度別に作成する

ポイント2:ファイル名を具体的に付ける

ポイント3:ファイルを保存年限別に作成する

まずポイント1「ファイルを内容別、年度別に作成する」ですが、一冊のファイルに通知文書のような年度別文書とマニュアルのような継続文書とをいっしょに収納すると、次年度になっても継続文書が入っているために、そのまま次年度の文書を同じファイルに収納することになります。これでは、活用度の低い過去文書がそのままファイルに残ることとなり、効率の良い活用ができません。ファイルは、年度文書と継続文書とを別々のファイルに分冊することがポイントです。

これによって活用度の高い当年度文書と継続文書だけを活用しやすい場所に置くことができます。電子情報でも電子フォルダーを上記3つのポイントで区分し作成します。これによって、保存年限が過ぎた電子フォルダーを容易に削除できます。

次にポイント2「ファイル名を具体的に付ける」ですが、ファイル名に「○○関係その1」のような抽象的なファイル名があると、内容が分からず文書を探しにくくなります。また、人によって新しい文書をこのファイルに入れて良いのか、どうかが分からなくなります。

「×年度○○通知・連絡(4−6月)」と具体的になっていれば、より分かり易くなります。

このように、ファイリング・システムではファイルの一冊一冊を年度別、内容別に作成し、内容が分かりやすい具体的なファイル名をつけて作成することがポイントです。

最後にポイント3「ファイルを保存年限別に作成する」ですが、一冊のファイルの中に5年保存の文書と永久保存の文書を混在させると、ファイルは永久保存となり、5年保存の文書は不必要に保存されることになります。

一冊のファイルは保存年限別に作成し、不要になった文書をファイルごと廃棄できるように作成することがポイントです。

8 バインダーからフォルダー化への見直し 

紙文書を収納するファイルには、大きく分けてフォルダー方式とバインダー方式があります。

ファイルの一冊をファイリング・システムにのっとって作成する場合、バインダーでは一冊が厚くて年度別、内容別に作成する場合、文書が一杯にならず無駄なスペースが発生します。また、一冊を効率的に使うために目一杯の文書を収納するには、複数年度を同じファイルに収納したり、年度別文書と継続文書とをいっしょにしたりするケースが発生します。このようにバインダーはスペース効率が悪い点と年度別、内容別ファイルを作りにくいことが欠点です。その点フォルダーは年度別にファイルを作成して一冊の量が少なくても、無駄な空間をファイルすることはなく効率的です。また、書庫へ置換える場合も、フォルダーは金具などで止めないのでフォルダーのまま書庫へ移動し保存年限が満了したらそのまま廃棄することが可能です。

このようにフォルダーは省スペースでオフィスから書庫、そして廃棄までを流れに沿って管理しやすいファイル方式です。

バインダーはどうしてもバインダーでなければ管理できない場合に使用し、原則としてはフォルダーを使うように見直しの徹底を計ることがファイリング・システムを成功させるポイントです。


9 紙情報から電子情報への見直し

電子情報は紙情報に比べて多くのメリットがあります。

しかし、同時にデメリットもあります。紙情報から電子情報への見直しは、このようなメリット、デメリットを見極めて進めることが必要です。

紙情報と比較した電子情報のメリットは伝達スピードの高速化と省スペースです。

一方、デメリットは視認性の悪さと低信頼性です。

また、紙情報から電子情報への変換に際しては、変換にともなう負荷と、変換後の活用度を比較して電子情報の活用度が高いものを選択することが必要です。

なんでも全て電子化することが効果的とは言えません。

10 探しやすく戻しやすい分類と並べ方 

ファイリング・システムでは一冊ずつのファイルを適当に並べず、探しやすく同じ場所に戻しやすいように分類して並べます。

分類方法には積み上げ方式と割付方式がありますが、ファイリング・システムでは積み上げ方式で分類します。割付方式は図書館のようにあらかじめ分類体系を定めておき、新しい文書が来ると、どの分類に当てはまるか検討し、その分類の場所に割り付ける方法です。一方積み上げ方式は、あらかじめ定めた分類体系はなく、使いやすいように似たものを1グループ10冊前後で集めて分類名を付ける方法です。

積み上げ方式によってファイルを分類する場合、同じファイルの集まりでも、複数の分類ができる場合があります。このような時は、仕事のし易い方の分類を選択します。

例えば、47都道府県のファイルを分類する場合、あいうえお順と東北・北海道など地区別に分ける2つの分類が考えられます。どちらも分類としては正解ですが、子供が使うファイルはあいうえお順、成人が使うファイルは地区別が一般的でしょう。このように使う人が使いやすい分類は、使う人によって異なります。仕事の仕方によって異なる分類体系になる、これが積み上げ方式の特徴です。

11 戻しやすく色分け 

次に分類して並べたファイルから使った後、戻し易くする為に、ファイリング・システムでは各グループ毎に見出しに色を付けて管理します。

フォルダーの場合は、フォルダーラベルの色を例えば赤、黄、緑、橙、青の5色で順番に色分けします。(識別しやすければ色はなんでも良いのですが、一定のルールで定めることが必要です。)バインダーの場合は背見出しの色で区分けをします。

ファイリング・システムで使う色は、グループの識別のためです。そのため、色には特に意味を持たせません。

電子情報の場合は、現状ではフォルダーに色区分できませんので、誤収納があった場合も、すぐ分かるように、ファイルタイトルを具体的につけます。

12 保存年限の考え方 

ファイリング・システムでは安心して廃棄できるしくみとして「保存年限」を全てのファイルに設定します。

では、保存年限はどのように考えて設定したら良いのでしょうか。

次にその考え方を説明します。

情報には価値がある期間が定まっているものがあります。

例えば、お医者さんに行った時もらう「治療費の領収書」ですが、多額になると税金を戻すことができます。(医療費控除)この戻すことができる期間は過去一度も確定申告をしてなければ過去5年までさかのぼることができます。しかし、5年を越えた分については戻す効力が無効になり戻せなくなります。

このように、文書には法律でその有効期間を定められたものがあります。これを法定保存年限と呼びます。

法定保存年限は主に下記の2つの考え方で定められています。

一つは「時効」です。

もう一つは「期間」が定められている場合です。

保存年限を設定する場合、まず、この法定保存年限を参考に設定します。

一方、法定されていない場合は、仕事の必要性などから判断します。

保存年限は文書ごと異なりますが、ファイル単位で取り扱う場合はファイル単位で設定します。また、保存年限の種類は保存書庫の管理のし易さから1年、3年、5年、7年、10年、30年、永久の7種類程度にまとめます。

電子データーのように1文書単位で処理できる場合は、一文書ごとに定めることは差し支えありません。しかし、フォルダー単位で定めた方が削除などをやり易いので、管理が容易になります。

13 ファイル基準表を作成します 

ファイリング・システムでは以上の3つのしくみやそれを実現する為に分類や並べ方、ファイルの名称、保存年限、色分けなどをファイル基準表にまとめます。

14 ファイル基準表の構成 

ファイル基準表は大きく二つの要素で構成されています。

一つは分類と配列を表しています。

二つ目はファイル名と保存年限などの取り扱いです。

15 ファイル基準表の記載方法 

ファイルには大きく分けて「年度別ファイル」と「継続ファイル」とがあります。

「年度別ファイル」は年度を単位として作成するファイルです。ここでは、月別や半期別、暦年別など一定期間を単位として作成するファイルを便宜上「年度別ファイル」と呼びます。「継続ファイル」は期間の区分がないファイルで、オフィスに常時置いておくファイルです。

「年度別ファイル」の代表的なものとして「予算書」「決算書」があります。

「年度別ファイル」は多くの場合オフィスに当年度と前年度分を置き、それ以前分については書庫に置き、保存年限が満了したものについては廃棄します。

「継続ファイル」の代表的なものは「マニュアル」「規定集」です。

この他ファイルの形、ラベルの色、保存書庫データーなどが要素としてあります。

16 ファイルの切替え準備 

ファイリング・システムに則って既存ファイルから新しいファイルに整理しなおすことをファイルの切り替えと呼びます。ファイル基準表に沿ってファイルの切替えを実施する前に、切替えに必要なファイル用品を準備します。一般的にバインダー方式からフォルダー方式に切り替える場合、ファイル基準表からフォルダーの必要数を算出し、フォルダーやガイドを手配します。

フォルダーファイリングのファイル用品としては下記のものが必要です。

なお、ファイル基準表から算出した数よりやや多めに準備します。

個別フォルダー

フォルダーラベル

ガイド

ガイドラベル

貸出しカード

また、切り替えには収納家具の状況に応じてボックスファイリング用品が必要になる場合があります。

引き続きバインダーでファイルする部分は従来から使っていたファイルを活用します。

ファイルの切り替えでは書庫の整備も同時に行いますので、書庫整理用に文書保存箱や文書保存箱リストも用意します。書庫に棚が無い場合は、棚の配備も必要です。

17 ファイルの切り替え作業 

ファイリング・システムへの切り替え作業の第一はファイル基準表からあらかじめ必要なファイルを作成することです。

フォルダーファイリングの場合、ファイル基準表のファイルの形がフォルダーに該当する部分をすべて抽出し、当年度分と前年度分として2冊ずつ作成します。継続扱いのフォルダーは一冊ずつ作成します。ガイドも当年度分と前年度分作成します。

バインダーで管理する部分もあらかじめフォルダーと同様にファイルを作成します。

フォルダーはフォルダーだけで、ファイル基準表に沿って当年度分と前年度分をそれぞれ基準表の分類の通りに並べます。継続文書は当年度のところに並べます。

バインダーもバインダーだけで並べます。

このように準備した新しいファイルに、従来のファイルから文書を外して入れ直します。

この時、当年度の文書は当年度のファイルへ、前年度の文書は前年度のファイルへ入れ直します。そして、前々年度以前の文書で保存年限が満了していない文書は書庫へ保存します。保存年限が満了している文書については廃棄します。

ファイルは実際の文書を収納することによって、当初予定していた内容と変更が生じますので、実際の文書にあわせて見直し、その結果によってファイル基準表も修正します。

ファイルは見出しを表示して完成します。

フォルダーの見出しは赤黄緑橙青の色別にフォルダーラベルを貼り付けます。ガイドもフォルダーの分類色と同様の色で表示します。なお、複数のガイドを率いるガイドの色は白で表示します。バインダーの見出しも適宜色別に表示します。

18 オフィスの整備 

ファイルの切り替えを終えたファイルはオフィス収納家具に収めます。

フォルダーは引出し式のキャビネットに、バインダーは棚式の保管庫にそれぞれ収めます。

3段のキャビネットの場合は、上2段に当年度分のフォルダーと継続ファイルのフォルダーを、ファイル基準表に沿って、前から後ろ、あるいは、左から右の順序で収めます。

ガイドは分類ごとフォルダーの前に配置します。

前年度分は下段にガイド、フォルダーの順で収納します。

全て収納したら各引出しに引き出し見出しを表示します。

また、各引き出しには該当するファイル基準表の写しを配置します。

なお、腰より高い棚にフォルダーを収める場合はボックスを用いて収納します。

収納効率や使い勝手からフォルダーファイリングには引出し式のキャビネットが最適ですのでフォルダーを収納する場合は保管庫をキャビネットに変更します。

やむを得ず保管庫でフォルダーを収納する場合は、ボックスを活用します。

事務用品や物品もあわせて見直し、各係や担当で保管していたものを共有化して管理するよう見直します。

共有化を徹底する為に、各個人の脇机は撤廃します。

また、空いた保管庫などの収納家具は撤去します。

全体の収納が完了したら、レイアウトを見直します。

全ての収納家具の前面に内容物の表示を徹底して完了します。


19 書庫の整備 

書庫は棚を設けます。

棚は文書保存箱を効率良く収納できるように、書庫室の大きさから棚を選定します。

このとき、保存箱の長辺を前面にするのか、短辺を前面にするのかも検討します。

棚には棚番号を設定し表示します。

棚番号は、部屋の入り口から左周りに棚の本体番号を表示し、棚段の保存箱を収納する棚位置ごとに設定します。左から列毎に下から上に連続でつけ、順に右列の下から、上に付けていきます。

ファイルは文書保存箱に入れて書庫の棚に収めます。

書庫は課ごとの割り当てを止めて総務課など主管課が一括して管理します。

収納効率を考えると、棚は移動棚が効果的です。

20 書庫への置かえ 

課ごとにオフィスでの保管期間を過ぎたファイルで保存年限が長いものを書庫に置換えます。

この時、ファイルは保存年限別に文書保存箱に収納します。

そして、文書保存箱ごとに文書保存箱リストを作成します。

各課ではこの文書保存箱リスト原本を主管課に提出します。

主管課は空き棚を調べて、棚番号をその文書保存箱リスト原本に記載し、写しをとり各課に戻します。各課は割り当てられた棚番号を文書保存箱に記載し書庫の棚番号の場所に保存します。文書保存箱リスト写しは各課で保管します。

21 オフィスでの活用と維持管理 

業務に必要なファイルはその都度収納場所から取り出して活用し、使用後は元あった場所に戻します。もちろん、1日の就業後は必ず戻します。同じ仕事を継続するからと、自分の机周りに置いたままにすることは厳禁します。これを許すと、ファイリング・システムは崩れてしまいます。

該当するファイルがない文書を受け取った場合は、ファイル名や保存年限を検討し、適切な分類に追加します。この時、各引出しなどにファイル基準表の写しを配備しておき、それに追加したファイル名などをメモ書きしておきます。

このメモは次年度ファイル基準表を更新する際、参考とします。

書庫のファイルが必要な場合は、文書保存箱リスト写しを見て棚番号を調べ、その棚番号の場所からファイルを探します。文書保存箱からファイルを取り出す場合は、ファイルに文書保存箱Noを記載して、元の場所に戻せるようにします。貸出し帳を作成し、返却を確実にすることも有効です。

22 電子ファイリング 

文書が全て電子情報の場合は電子ファイリングを行います。

電子ファイリングでは、オフィススペースも書庫スペースもパソコンやサーバーの中に電子フォルダーとして確保します。

各電子フォルダーの中に年度別サブ電子フォルダーや継続用サブ電子フォルダーを設けます。保存年限などの取り扱いは紙文書と同じですので、各電子フォルダーの中のフォルダー単位で取扱いを設定し、基準表を作成します。当年度の電子フォルダーに当年度フォルダーと継続フォルダーを混在することは問題ありませんがリムーバルディスクへのデーター移動を考えると年度別文書と継続文書を細分化してそれぞれサブ電子フォルダーとして別に管理する方が効率的です。前々年度以前の文書はサブ電子フォルダーで区分されていればパソコンやサーバーの中で管理して構いません。

しかし、文書量が多く、パソコンやサーバーの容量が不足する場合は紙文書を書庫に保存するように、前々年度以前の文書はリムーバルディスクにデーターを移動して管理します。リムーバルディスクの管理はフォルダーやバインダーと同様に行います。

なお、電子ファイリングでは、バックアップは不可欠です。パソコンやサーバーのデーターはもちろん、リムーバルディスクもデーターの保全の為にバックアップ用ディスクを用意します。また、リムーバルディスクで保存年限が長いものは5年に一度など一定期間を定めて読み出しのチェックをし、必要によって更新作業をします。特に、ハード(パソコンなどの装置)のメンテナンスも不可欠です。

過年度分以前のデーターで改変できないようにする場合は、CD−ROMなど読み出し専用のディスクに記録することも必要です。


23 文書の廃棄 

文書の廃棄を確実に実施しないと、ファイリング・システムは適切に機能しません。

主管課は文書保存箱リストの保存満了年月日でチェックし、保存満了年月日が過ぎたら各課に廃棄の確認をします。

各課は保存満了年月日を延長する必要があれば、延長申請を提出します。主管課は延長申請を協議し、延長の必要がある場合は保存満了年月日を延長します。

延長申請がなく、廃棄確認がされたものについて主管課は廃棄処分します。

廃棄後、文書保存箱リスト原本の廃棄実施日を記入し、写しを各課に送ります。

廃棄分の文書保存箱リスト原本は履歴を5年間残します。

24 整理整頓の徹底 

オフィスには文書以外に事務用品や備品など様々なものがあります。

これらの物品も最低必要なものを残し、整理します。

書庫は文書専用として、物品は物品庫に区分して保存します。

いつでも誰でもが必要なものを迅速に活用できるように整備することによって無駄のない効率的な業務を実現することができます。

21世紀はますます増大する情報をいかに管理できるかによって今まで以上に企業間や官庁間での格差が生じると考えられます。そのような厳しい環境にあってファイリング・システムによる体質改善は有効なツールになるものと確信します。

以上

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