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 ”電気の技で鉄道模型を楽しむ

開設日 2010年02月09日
第1回 ・ 初めに
・ 機械的可動部がない列車位置センサー製作
第2回 ・ 検出信号の”波形整形回路” (本頁末尾へ)
・ 検出信号の”波形整形回路” (追加頁へ)
第3回 ・ 検出信号の”波形整形回路” 
   トランジスタアレイを使う方法。
【はじめに】
       ● ピンセット

 電気工作はもともと楽しいもので、作った装置がうまく動作した時の醍醐味は何とも言えません。
ですが、一方、電気工作では、ドライバー(尖っている)、ピンセット(尖っている)、ペンチ(強く挟む)、
ニッパー(切る)、ハンダ鏝(高温で発熱する)などの工具を使いますので、工具の使い方や管理の
方法が正しくないと、思わぬ怪我、やけど、最悪のケースとしては火災などの災害を招いてしまいま
す。  
 何事においても初めが肝心ですから、このことをよく肝に銘じて始めましょう。

■ 工具 ● ドライバー
 このコーナーで回路製作をするために必要な工具が右の写真で示してあります。 参考にしてい
ただき準備してください。

 それぞれの工具につて簡単な説明があります。 
 (1) ピンセット
 しっかりしたものを選んでいただければよいでしょう。 ステンレス製がよいです。 さらには、ノン
マグネティックのものであれば、小部品などがピンセットにくっついて困ることがありません。
 写真の後方にあるようなピンセットが1個あれば十分です。手前の細いピンセットは小さい部品を
つかみ易い先細のピンセットです。参考までに掲げてあります。
 ペナペナで安価のピンセットは後で買い直しになりますので、避けた方が安全です。
 ● ラジオペンチ

 (2) ドラーバー
 写真のような大小2個のドライバーがあればOKです。  ● ニッパー
 (3) ラジオペンチ
 写真の大きさ程度でOKです。あまり大きいものは使い勝手がわるいです。
 (4) ニッパー
 写真の大きさ程度でOKです。あまり大きいものは使い勝手がわるいです。 ● ワイヤーストリッパー
 (5) ワイヤーストリッパー
 いろいろ種類がありますが、写真は HOZAN P-592 です。 

 必ずしもなくてはいけない工具ではありませんが、電線の被覆を剥くときに便利は工具です。器用
な人は、ニッパーで剥けます。
● ハンダ鏝 ・コテ台 (1)
 (6) ハンダ鏝(コテ) ・鏝台 (1)
 ハンダ鏝にもいろいろな種類がありますが、写真の鏝は太陽電熱(goot)のPX-238 100V,70W
です。
 鏝台はとにかくしっかりしたものが必要です。鏝が倒れたり、抜けたり、熱が下に伝わるような鏝台
は危険です。 写真の鏝台はHAKOの601です。
 (7) ハンダ鏝(コテ) ・鏝台 (2) ● ハンダ鏝 ・コテ台 (2)
 前項(6)のハンダ鏝で十分なのですが、最近は自然環境に対する悪影響が懸念されることから
(環境負荷物質)鉛の成分をほとんど含まない(含有率:1000ppm以下)鉛フリーハンダをメーカー
では使っています。
 鉛フリーハンダは従来の鉛含有はんだ(通称:共晶ハンダ)より溶融温度が数十度高いので写真
のように鏝の温度が調整できるものもあります。 参考ように掲げてあります。 
 (8) ハンダ ● ハンダ
 前項(7)で述べたように鉛フリーハンダを使うのが理想ですが溶融温度が高く扱いが困難です
から、また個人の使用量は少ないので従来の鉛含有はんだ(通称:共晶ハンダ)で問題ないとお
もわれます。 
 写真は共晶ハンダです。 太さがいろいろありますが、写真奥から、Φ0.3mm,Φ0.6mm,
Φ1.0mmです。 ここでは、Φ0.6mmがよいと思います。
 (9) テーブルタップ (1)  ● テーブルタップ (1)
 ハンダ鏝の電源をとるために必要です。 ハンダ鏝の電源コードに十分の長さがないと作業の支
障になるのでテーブツタップを手元に置いて、これにハンダ鏝の電源コードを差し込むようにします。

 より安全のためにテーブルタップに100V電源がきていることを示すインジケーターつきが望ましい
です。
 (10) テーブルタップ (2) ● テーブルタップ (2)
 写真のようにテーブルタップにスイッチがついていると、便利で、より安全です。
 (11) ルーペ ● ルーペ
 かならず必要なものではありませんが、細かい所を観察するときにあれば便利です。
 (12) ハンダ吸取線 ● ハンダ吸取線
 ハンダ付けした後で、部品を取り外すときなどにハンダを吸い取るために使います。


 【機械的可動部がない列車位置センサー製作】                        第1回 検出部作成

 ●部品の説明 (部品集め)     ●組み立て・配線の説明        製作する検出回路の特性      回路図1-1の説明       

    *部品がそろえば2時間以内ぐらいでできます。 挑戦して見てください。 部品収集のお手伝いもできます。

 ■ 部品の説明 
 
 
 下上の写真【今回使う部品一式】は、今回組み立てる列車位置セン                回路図1-1  
  サー回路の組み立てに必要な部品です。 右の回路図1-1が今回組
  み立てる「センサー回路」の回路図です。        

  【今回使う部品一式】写真
   写真上側 ユニバーサル基板・電線
















  (1) 部品一式の内訳表                       

ダイオード(拡大)  フォトカプラ

             ・ユニバーサル基板 Sunhatato ICB-504 1枚
             ・フォトカプラ  東芝     TLP521-2    1個
              ・トランジスタ  東芝     2SA1015-Y   1個 (*2個)
             ・LED      ありものでよいです。      1個 (*2個)
             ・整流用ダイオード  2A (D1,D2,D3)    3個 (*6個)
             ・抵抗  R1  33Ω 1/6Wまたは1/4W   1個 (*2個)
             ・抵抗  R4 47KΩ 1/6Wまたは1/4W   1個 (*2個)
             ・抵抗  R2 2.2KΩ 1/6Wまたは1/4W   1個 (*2個)
             ・抵抗  R3 150Ω  1/6Wまたは1/4W   1個 (*2個)
             ・電線(KV 0.3) 白色 ありものでよいです。60cm位
             ・電線(KV 0.3) 青色 ありものでよいです。60cm位                           ダイオード  
             ・電線(KV 0.3) 赤色 ありものでよいです。15cm位
             ・電線(KV 0.3) 黒色 ありものでよいです。15cm位
        (*印の部品員数は今後のテーマで使いますので一緒に手配しておくと良いでしょう。)

     ・必ず必要な部品ではありませんが、【今回使う部品一式】写真のユニバーサル基板の
      四隅に写っているスペーサを利用すると工作が楽に出来ます。

     ・抵抗R2=2.2KΩと抵抗R3=150Ωは、AとB間繋ぐ電源電圧が3.0Vのときの定数(抵抗の値)
      です。電源電圧を変える時は、定数をかえなければなりません。後で説明します。
                                                                            LED
     ・ユニバーサル基板は、今回組み立ての回路には大きすぎますが、次回以降の回路に今回
      余りのスペースを利用できます。 今回の回路を本編の見本と同じ配置で組立てると、今後
      紹介を予定している装置が完成します。



  (2) 端子に極性(決められた機能)があるので組み立て時、向きに注意する部品
                                                                            トランジスタ     
     ・フォトカプラ  フォトカプラには8本の足(端子)があります。写真で手前右端(右下)が1番端子
              (端子1)です。「●マーク(1番端子マーク)」があります。上に向かって順次、2,
              3,4番端子です。写真で手前左端(左下)が8番端子(端子8)です。上に向かっ
              て順次、7,6,5番端子です。

     ・ダイオード  2本足の部品です。本体の拡大写真で、円筒形の本体右側に白い帯が見えます。
              これはカソードマークで、こちら側がカソードです。本体左側はアノードです。

     ・LED     2本足の部品です。写真で下側の足(端子)が長い方がアノード端子です。写真で
              上側の足(端子)が短い方がカソード端子です。アノード端子に+電位、カソード端
              子に−電位が印可されるとLEDは発光します。
                                                                             抵抗  
     ・トランジスタ 3本足の部品です。写真のように文字が刻印(印刷)してある側(面)を手前にして見
              て一番上側の端子がエミッター、中央の端子がコレクタ、下側の端子がベースです。

  (3) 抵抗について。

     ・抵抗の端子には極性がないので、基板に端子を差し込む時、向きをどちら側にしても問題はりま
      せん。

     ・写真の抵抗は「カラーコード」で抵抗値が表示されています。  

     ・写真の抵抗は「カラーコード」で抵抗値が表示されています。  
       1番上の抵抗    左側から  橙色・橙色・黒色     33Ω(オーム)です。
       2番目の抵抗    左側から  黄色・紫色・橙色    47KΩ(オーム)です。
       3番目の抵抗    左側から  赤色・赤色・赤色    2.2KΩ(オーム)です。
       4番目の抵抗    左側から  茶色・緑色・茶色    150Ω(オーム)です。

  (3) 「部品集め」について。
       部品一式の内訳表に書いてある部品を集めてください。 数量は、回路図1のセンサーを作る場合は表の数量(*ではありません)
       でOKです。 今回に続き「テーマ」がありますので、そのためにはセンサー回路が2個必要になります。このためには(* )の中に
       書いてある部品数にして下さい。
   
 
 ■ 組み立て・配線の説明 

   部品を(1)の「部品配置位置」に書いてある穴位置に差し込みます。(2)の「部品配置図」を参考にしてください。 
   穴位置の後ろに貼附してある文字(サフィックス)意味は、次の通りです。
      A:ダイオード、LEDのアノード,K:ダイオード、LEDのカソード,B:トランジスタのベース,C:トランジスタのコレクタ,
      E:トランジスタのエミッタ。
   トランジスタTR1、LED1、及び抵抗R2,R3,R4は部品配置図のようにまとめて他の回路と離して配置します。テスターの代わりのイン
   ジケータとして使います。

                                           (2) 部品配置図
   (1) 部品配置位置

        ・フォトカプラ   列 :  「l」 と 「0」
                   行 :  21,22,23,24 

        ・抵抗 R1 33Ω   列 :  「0」
                      行 :  「25」 と 「27」

        ・抵抗 R2 2.2KΩ   列 :  「q」 と 「s」
                       行 :  「32」
 
        ・抵抗 R3 150Ω   列 :  「q」 と 「s」
                      行 :  「30」

        ・抵抗 R4 47KΩ  列 :  「t」 と 「v」
                      行 :  「30」

        ・ダイオード D1   列 :  「q」
                     行 :  「24」A と 「27」K

        ・ダイオード D2   列 :  「s」
                     行 :  「24」K と 「27」A 

        ・ダイオード D3   列 :  「u」
                     行 :  「24」A と 「27」K

        ・LED LED1     列 :  「t」K と 「u」A
                     行 :  「30」

        ・トランジスタ TR1 列 :  「t」B,「u」C,「v」E
                     行 :  「32」

  (3) 配線 (基板裏側:はんだ面側)

  備品配置が出来たら、基板の裏側(はんだ面側)で配線します。
  まず、部品どうしを【写真1-1】のようにはんだ付けして、その後で【写真1-2】のようにリ−ド線「○白」、「白」、「A」、[B」とはんだ付けします。
  リード線の長さは、基板に端面から6〜10cmぐらいで良いでしょう。

   【写真1-1】        
                                                     【写真1-2】
                                                 
    →
    →



















   ここ迄で検出部の基板回路配線は完了です。 


  (4) 電池ケース と コネクタ の取り付け。

   次に、検出部動作電源の電池と線路・パワーパックとの接続用コネクタ取り付けます。

  【図1-1:検出部とパワーパック・レールとの接続用コネクタ取り付け。】

  左の【図1-1】を参考にしてコネクタを取り付けます。
  (KATO製の場合)

   ・ 「白」、「青」には、パワーパックに接続用のメス側コネクタ(外ケ
     ースとしてはオスの形状になっています。)をそれぞれ「青」は青
     どうし、「白」は白どうし繋ぎます。

   ・ 「○白」、「○青」には、レールに接続用のオス側コネクタ(外ケー
     スとしてはメスの形状になっています。)をそれぞれ「○青」は青
     どうし、「○白」は白どうし繋ぎます。

   ・ 「青」−「○青」は”電線(KV 0.3) 青色”を使って繋ぎます。 【図
     1-2】も参考にしてください。

  下の【図1-2】を参考にして青色の電線と電池ケースを取り付けます。
  (KATO製の場合)

   ・ 「青」−「○青」を”電線(KV 0.3) 青色”を使って繋いだ状態をが
     わかります 

   ・ 「A」は基板側は赤色の電線で配線してあるので、これに電池ケ
     ース(単3電池2個入り)の赤色コード(+側)を繋ぎます。

   ・ 「B」は基板側は黒色の電線で配線してあるので、これに電池ケ
     ース(単3電池2個入り)の黒色コード(−側)を繋ぎます。

   【図1-2】 全体図






















    * 電池ケースの電線赤色と検出回路「A」の赤色電線の接続は、長く使用しないときは外しておく方がよいと思います。 但し、この回路を使
       用しない時には電流が流れない回路構造になています。



  (5) レールとパワーパックを取り付ける。                 【図1-3】 検出部とレール・パワーパックとの接続図
                                         
  ・ 【図1-3】のように「○白」と「○青」に繋げたコネクタをフィ
    ーダー線路に接続します。 フィーダー線路の両端は絶縁
    ジョイナーを使って両隣りの線路と繋ぎます。

  ・ 【図1-3】のように「白」と「青」に繋げたコネクタを分岐コネ
    クタを経由して、パワーパックに繋ぎます。列車がいること
    の検出に使うフィーダー線路には、他のレールとは別に給
    電します。【図3】では、分岐コネクタを利用して、検出に使
    うフィーダー線路とその他の線路に給電しています。

   












 ■ 製作した検出回路の特性 

  ・ 【図1-4】、【図1-5】では、手前に見えるレールに「○白」の線が繋がっていて、奥の方に見えるレールには「○青」の線が繋がっています。
    この状態では、パワーパックの逆転レバー(前進・後進切り替えスイッチ)が「前進」の時、画面左側から画面右側に向かって機関車が走り
    ます。機関車がこの向きに走る時、【図4】のように機関車が検出用フィーダ線路にいないときは、検出回路は働かずLED1は点灯していま
    せんが、【図1-5】のように機関車が検出用フィーダ線路にいると検出回路が働いてLED1が点灯します。 機関車が検出用フィーダ線路か
    ら走り去るとLED1は消灯します。

    このように、機関車が画面左から右に向かって走る時に、検出用フィーダー線路に機関車がいると検出できます。

  ・ パワーパックの逆転レバー(前進・後進切り替えスイッチ)が「後進」の時は、機関車が検出用フィーダ線路にいても検出しないので、「機関車
    走行の向き検出」も出来ることになります。

  ・ 但し、次の条件があります。
     @ モーター車は検出できます。
     A モーター車でなくても、前照灯・室内灯が点灯していれば検出します。
     B 以上、要約すると、電力を消費する車両の検出は可能です。
     C 反対に、電力を消費しない車両については、残念ながら検出出来ません。

     D 今回作成した検出回路は、色々な問題からこのままでは制御回路を作動させる出力としては使いづらいので、波形整形回路を追加す
        る必要があります。 次回のーマ”波形整形回路”で説明します。


    【図1-4】                                        【図1-5】
              LED1消灯                                 ↓ LED1点灯



















 回路図1-1の説明    ●部品の説明     ●組み立て・配線の説明 

                                            
回路図1-1  
■ 回路図1-1の説明
  右の回路図は、今回組み立てる列車位置センサー回路です。

  (1) 回路構成の説明をします。
    ・ 「青」と「白」はパワーパックのDC出力端子(列車走行用)に接続
      します。「青」は−端子側、「白」は+端子側です。
    ・ 「○青」と「○白」はレールに繋ぎます。
    ・ 「青」と「○青」とは1本の電線で直結しています。パワーパックの
      −端子とレールの−側が電線で直接繋がれます。
    ・ 「白」と「○白」とは次の3系統の経路で接続されています。
      1の系統 : D1
      2の系統 : D2とD3
      3の系統 : 33Ω抵抗(抵抗R1とする)とTLP521-2の「1番端子」
              から「2番端子」  
    ・ TLP521-2は東芝製のフォトカプラで赤外LEDとトランジスタででき
      ています。
      端子1から端子2に向かって電流が流れると発光する赤外LEDで
      端子1はカソード、端子2はアノードです。発光側とよびます。
      端子8はトランジスタのコレクタ、端子7はエミッタです。受光側と
      呼びます。発光側の赤外LEDに電流が流れ発光したときだけ受
      光側トランジスタのコレクタ(端子8)からエミッタ(端子7)に向か
      って電流が流れます。
      端子1、端子2、端子3、端子4で一対の発光側・受光側が出来
      ます。1回路になります。 TLP521-2にはさらにもう一対の回路               ダイオードの順方向特性表
      があります。端子3、端子4、端子5、端子6です。2対(2回路)の               ( 一般的な整流用ダイオード 2A )
      フォトカプラがありますが、ここでは1回路だけを使います。

                                                         
      フォトカプラを使用する目的的は「電位が異なる回路の信号伝達です」。 回路図で
      発光側の「青」と「白」はパワーパックに繋がっていますから「青」が−「白」が+のこ
      ともあれば、また逆に「青」が+「白」が−のこともあります。一方、受光側の回路は
      電池(BATT)を電源とて動作をしますから回路を接続出来ません。このような信号
      の信号伝達にフォトカプラは便利です。


    ・ TLP521-2の端子8には抵抗560Ωを経由してトランジスタTR1のベースが繋がって
      います。また、トランジスタTR1のエミッタには回路の電源端子「A」を経由して電池
      (BATT)の+端子に、トランジスタTR1のコレクタにはLED1とLED1を経由して抵抗
      150Ωが繋がっています。
    ・ 電池(BATT)の−側は回路の電源端子「B」を経由して抵抗150ΩとTLP521-2の端
      子7に繋がっています。

  (2) フォトカプラTLP521-2の動作と抵抗33Ω(R1)の抵抗値について説明します。

    ・ パワーパックの+側に繋がっている電線「白」からダイオードD3とダイオードD2とに
      電流が流れる(この電流をIf(順方向電流)といいます。)とダイオードD2、ダイオード
      D3でそれぞれ電圧降下が発生します。この電圧降下をVf(純電圧)といいます。Vfは    TLP521-2 
      ダイオードに流れる電流の大きさによって変化します。右の「ダイオードの順方向特      受光部 赤外LEDの  If-Vf特性
      性表」を見れば、Vf(横軸)とIf(縦軸)の関係がわかります。If(縦軸)が0.2AでVf(横
      軸)がおおむね0.8Vです。また、If(縦軸)が1.0AではVf(横軸)がおおむね0.9Vです。
      Nゲージの車両は、単機でだいたい0.2Aの電流が流れます。室内灯などがあって負
      荷電流が増えても1.0Aを越えることはほとんどないでしょう。
      
      ですから、線路に列車がいると「○白」のレールから「○青」のレールに向かって流
      れる電流=ダイオードD2とダイオードD3に流れる電流(If)で、おおむね0.2Aから1.0
      Aの範囲であると考えてよいでしょう。従ってこのときダイオード1個当たりのVfは0.8V
      から0.9Vの間であることがわかります。D2とD3のVfの合計は1.6Vから1.8Vになりま
      す。


      このことは、パワ−パックが出力する電圧の1.6Vから1.8V低い電圧がこのレール上
      を走る列車に加わることを意味します。列車に加わる電圧が下がるのでスピードが落
      ちます、実際にはさほど気になりません。ですから。このことは良しとして次に進んで
      ください。 (実機で運転して測定すると、1.55Vぐらいが実情です。)

    ・ TLP521-2の端子1から端子2に向かって赤外LEDがありますが、これもダイドード
      の一種ですから端子1から端子2に向かって電流が流れるとVfが発生します。

      右の「TLP521-2 受光部 赤外LEDの  If-Vf特性表」から順電流(If)が3mAにお
      いてVfはおおむね1.1V、順電流(If)が50mAにおいては1.3Vであることがわかりま           TLP521-2
      す。                                                           Ic-If 特性表

      一方、TLP521-2の最大規格によると赤外LEDの直流順電流は50mA以下であるこ
      とが要求されています。(条件1
      また、右の「TLP521-2 Ic-If 特性表」からIfが3mA以上であることが望ましい。

      以上から「TLP521-2の端子1」と電線「白」=D3のアノードとの間にある抵抗(抵抗
      R1)の適正値をつぎのようにして求める。

      @ D2のカソードとD3のアノード間電圧 : 1.6V〜1.8V
      A 赤外LEDのVf(TLP521-2の端子1と端子2間電圧) : 1.1V (If=3mA)
                                          1.3V (If=50mA)
      @、Aの関係を見て、
      {1} @が1.8V、Aが1.3Vの時赤外LEDのIfが50mAになる抵抗値は
         (1.8-1.3)÷0.05=10 (Ω)  従って、10Ω以上であれば、赤外LEDのIfが
         50mAを越えることはない。 (条件1を満足する。
      {2} @が1.6Vで、Aが1.3Vの時に赤外LEDのIfが3mAになる抵抗値は
         (1.6-1.3)÷0.003=100 (Ω)
      {3} 以上の結果から、抵抗R1は10Ωから100Ωの間の値でなければならない。

      {4} 回路図1に記載しているようにR1=33Ωとしたときの検証結果は次のとおり
          である。
          
      B  D2のカソードとD3のアノード間電圧           :  1.6V    1.8V
      C  赤外LEDのVf(TLP521-2の端子1と端子2間電圧)  :   1.3V    1.1V
      D  BとCの差                          :  0.3V    0.7V
      E  (B-C)÷33 の結果 ( 単位 mA )        :  9mA    21mA
                                                              
      以上から、Nゲージ列車がレールを走ることによってD2とD3を流れる電流が0.2Aか   
      
ら1.0Aの範囲で変化した時、D2のカソードとD3のアノード間電圧の変化範囲は1.6V
     
 から1.8Vであり、赤外LEDのIfは9mAから21mAの範囲で変化する。
      
      赤外LEDのIfの変化範囲が9mAから21mAであれば、「TLP521-2 Ic-If 特性表」
      
からTLP521-2が正常に動作することが、確認出来る。

 (3) トランジスタTR1とLED1の点灯回路について。

    ・ TLP521-2に内蔵されているトランジスタ(端子7;エミッタ、端子8;コレクタ)はOPEN
      コレクタとして動作するので、この内蔵トランジスタがONでは、TR1もONになり、LED1
      が点灯する。この内蔵トランジスタがOFFでは、TR1もOFFになり、LED1は消灯する。
    ・ 電源は今回1.5V電池(BATT)1個とし、+側をTR1のエミッタに接続し、−側を抵抗                        
      150ΩとTLP521-2の端子7に繋げている。                                 
                                                                    
 

   ご覧いただきありがとうございいました。    第1回テーマ”検出部作成” はこれで終了です。



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  【機械的可動部がない列車位置センサー製作】              第2回 検出信号の”波形整形回路”作成

■  波形整形回路が必要な理由。                                              【図2-1】
    
   【図2-1】は、前項【図1-3】のように機関車が画面左側から右側に向かって走る時に、
   オッシロスコープで観測される検出回路の動作波形です。横軸は時間で、縦軸は電圧です。

   【図2-1】の画面上段の波形は「回路図1-1」のフォトカプラTLP521-2の8番端子(コレクタ)
   と7番端子(グランド)との間の電圧を観測した波形です。

   【図2-1】の画面下段の波形は「回路図1-1」のトランジスタTR1のコレクタ出力を抵抗R3の
   両端で観測した電圧波形です。

   ・【図2-1】の左側から@迄の時間では、機関車は前項【図1-4】のように検出用フィーダ線
    路に入る前の状況をしめしています。(画面上段のフォトカプラTLP521-2の8番端子(コレク
    タ)は動作していないので「Hi」です。画面下段コレクタ出力を抵抗R3の両端で観測した
    電圧波形は、コレクタ出力がないので「Lo」です。)

   ・【図2-1】の@からA迄の時間は、機関車が前項【図1-5】のように検出用フィーダ線路に入っている時
    間帯の状況をしめしています。(画面上段のフォトカプラTLP521-2の8番端子(コレクタ)が動作している
    ので「Lo」です。画面下段コレクタ出力を抵抗R3の両端で観測した電圧波形は、コレクタ出力がある
    ので「Hi」です。)

   ・以上から【図2-1】の上段も下段も、赤色で示されている特性が期待されているのですが、実際には、
    機関車の車輪とレールとの接触状態、またはパワーパックの特性などの原因から黒色で示されている
    ようなバラバラな測定波形であり、安定したON・OFF波形になっていません。  

   ・そこで、”波形整形回路”を利用して、検出回路の特性を【図2-1】の上段と下段の赤色で示されている
    特性に変換する必要があります。



   お待たせ致しました。 工事完了です。 ”第2回 検出信号の”波形整形回路”作成”へ行く。




■  部品の説明

  【今回使う部品一式】写真

■ 前もってD4,D5,D6を追加しておきます。

                         【図2-2】
                       

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