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                                                          更新日 2011年11月09日

【機械的可動部がない列車位置センサー製作】          第3回 検出信号の”波形整形回路”作成
                                               ”更新日 2011年06月10日”の続きです。    
 

”波形整形回路”を利用して、検出回路の特性を【図2-1】の上段と下段の赤色で示されている特性に変換します。

・方法は幾通りかありますが、次の2つの方法を紹介します。

   ① 単安定動作ICを使う方法。  (前回説明しました。
   ② トランジスタアレイを使う方法。 (今回の課題です。)

【図2-1】と【図2-2】は前回ページの【図2-1】と【図2-2】と同じです。説明の都合で再度記載してあります。
  【図2-1】


単安定動作ICを取り外します。   【図2-2】

【図2-2】は前回『単安定動作ICを使う方法』で茶色で書いてある”TLP521-2(2/2)”を使って説明を進めました。

【図3-1】のように単安定動作ICをソケットから取り外すと、
【図2-2】の茶色で表示されている”TLP521-2(2/2)”を次に作る回路と共用できるので、これを使って今回作る回路が【図3-2】です。

   【図3-1】
  
● ここで余談です。   : マルチバイブレーターとは?
 
  マルチバイブレータ回路は3種類に分類されます。
  
  ① 非安定、無安定 (astable) マルチバイブレータ回路
         安定しない回路であり、2つの状態を常に行ったり来たりすることで発振する回路です。
   単安定 (monostable) マルチバイブレータ回路
         一方の状態は安定しているが、もう一方は安定しない。 安定しない状態になっても、
         ある一定時間経過すると安定状態に戻る。
         何らかの外部イベントに対応して一定時間だけ信号を発するような用途で利用できる。
         ワンショットマルチバイブレータとも呼ぶ。チャタリング対策にもよく使われる。
         ◆ 前回の説明で使った回路ですね。
   双安定 (bistable) マルチバイブレータ回路
         どちらの状態も安定している。外部のイベントやトリガーによって一方の状態に切り替わる。
         レジスタや記憶装置の基本構成要素として、非常に重要な回路である。
         ラッチフリップフロップとも呼ぶ。
         ◆ 今回の説明で使う回路です。
   
  
トランジツタアレイを使って双安定マルチバイブレータをつくります。
    
   【図3-2】
   
  
    【図3-3】 
【図3-3】はIC2のブロック
ごとのIC内部回路図です。

・IC2の端子番号1~7は
 inputBです。

・IC2の端子番号10~16は
 outputCです。
 
【部品表】 次の部品が必要です。
 ・ダイオード        :

 ・抵抗            :
          
 ・抵抗            :

 ・抵抗            :
  
 ・電解コンデンサー    :

 ・
トランジスタアレイ IC :

 ・ICソケット         :

 ・LED            :

D7,D8  信号スイッチング用ダイオード         2個 

R9     1KΩ     1/6Wまたは1/4W        1個 

R10,11,13  2.2KΩ 1/6Wまたは1/4W       2個 

R12    6.8KΩ 1/6Wまたは1/4W           1個 

C3    100uF   耐圧 16V以上           1個 

IC2   ULN2002AN ナショナル セミコンダクター製  1個

16pin ICッソケット                  1個  (なくてもよいです。)

ありものでよいです。                 1個 

【部品写真】
     右の写真で上から順に
      ・ 小信号スイッチング用ダイオード       
      ・ 1KΩ
      ・ 2.2KΩ
      ・ 6.8KΩ
      ・ 16V, 100uF :電解コンデンサ
      ・ ULN2002AN :トランジスタアレイ
      ・ 16pin ICッソケット
・ LED
  
【部品配置】    図3-4を参考にして部品を配置してください。 第一回・二回目の基板を引き続き使います。
    【図3-4】
     
     
【配線_1】    図3-5を参考にして配線をしてください。 第一回・第二回の基板を引き続き使っています。
  
    まず、フリップフロップ回路を配線します。 【図3-2】の黒色でかかれている回路がフリップフロップ回路
    です。 ただし、IC2の端子3に接続する配線と端子14に接続するR12とLEDはフリップフロップ回路の動
    作を確認するためのインジケータ回路です。
  
    【図3-5】
   拡大→  
     * 赤色点線枠の中が今回の配線部分です。 線材を使う配線は細い黄色の線材4本です。
        後は、部品の端子どうしの半田付けで結線できます。 【図3-2】で”C”はDC12V電源、
       ”D”はGND(-電源)です。
  
     * 正しく結線ができていればフリップフロップ回路が動作しますから、ここで動作確認をします。  
       【図3-6】を見ながら説明します。
   
       ① 第二回目の【図2-6】のようにACアダプターを繋いで回路に電源12Vを加えます。
       ② 電源を入れると、LEDが点灯する場合と点灯しない場合があります。 この組み立て段階
          ではどちらでも問題ありません。 次のテストを行います。
       ③ 電源を入れてLEDが点灯しない場合。
           ・ IC2の端子1と端子8を線材でショートするとLEDが点灯します。
           ・ 電源を入れたままで、IC2の端子2と端子8を線材でショートすると LEDが消灯します。
       ④ 電源を入れてLEDが点灯する場合。        
           ・ IC2の端子2と端子8を線材でショートするとLEDが消灯します。
           ・ 電源を入れたままで、IC2の端子1と端子8を線材でショートするとLEDが点灯します。
       ⑤ ”③”または”④”のように回路が動作すれば正しく組み立てられています。
    
    【図3-6】 
    
 
【配線_2】    図3-7を参考にして配線をしてください。
   
    今までの作業で【図3-2】のTLP521-2(2/2)の5番端子とIC2の8番端子とは接続されていますが、
    TLP521-2(2/2)の6番端子とIC2の1番端子または15番とは接続されていませんのでD8を介して
    繋ぎます。 
    次に、【図3-2】において青色で描かれている回路の配線をします。 この回路は電源を立ち上
    げる時にLEDが点灯しない側で安定するようにフリップフロップ回路が作用すると同時に、全体とし
    て”単安定動作”(第二回目の説明内容)のように作動させるための回路です。
   
    【図3-7】
     はんだ面側 配線見本図                         部品面側 D8 追加実装見本図
    
    
   * 配線2での配線は”はんだ面側 配線見本図”赤色点線で囲まれた範囲の青色線材5箇所です。  
   
【作成した検出回路の動作確認】   
   * 第二回目と同じように作成した検出回路とレール・パワーパックをつなぎます。
   * 【図3-2】のにおいて次の2カ所の波形を観測します
        ① 入力波形 : TLP521-2(2/2)の6番端子。 (【図3-7】部品面側 ”pin6”の場所です。)
        ② 出力波形 : IC2の14番端子の”○E”    (【図3-7】部品面側 ”○E”の場所です。)
   * 第二回目と同じ方法で観測したオッシロスコープ波形を【図3-8】に示します。
  
    【図3-8】
  
   * 【図3-8】の下側の緑色の波形が出力波形です。
            IC2の14番端子の”○E”    (【図3-7】部品面側 ”○E”の場所です。)
   * 【図3-8】の上側の黄色の波形が入力波形です。
            TLP521-2(2/2)の6番端子。 (【図3-7】部品面側 ”pin6”の場所です。)
     
   * 列車の走行を検出した入力波形が諸事情から崩れていますが、出力波形はきれいな矩形波に
     なっています。
   
図3-2のSW1を含む桃色表示部回路について】   
   
   『配線2』の目的は『配線1』で作ったフリップフロップ回路を”単安定動作”のように作動させるため
   です。
   一方、フリップフロップ回路には”単安定動作”とは違ってメモリイ機能があります。 『配線2』の結線
   をしないで図3-2のSW1を含む桃色表示部回路を配線すると、メモリイ機能が発揮できます。列車を
   検出して点灯したLEDを手動(SW1で)でリセットできます。
   但し、”D8”の結線はして下さい。
   
   説明の詳細を省略させていただきます。  気になる方は挑戦してみて下さい。
・ ”トランジスタアレイを使う方法”の説明はこれで終了です。
  
”単安定動作ICを使う方法”(第二回目) と”トランジスタアレイを使う方法”(第三回目) について説明
しましたが、いずれの方法が優れているかという問題ではありません。 使う目的に依ってより適当な
方法を選択します。
ご覧頂きありがとうございました。
   
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