ステレオ投影法(シュミットネットによる割れ目系解析)

地層面、節理面、断層面、線構造などの地質構造を表す要素は、3次元のパラメータをもつものである。 これらのデータはフィールドでは、走向傾斜データとしてクリノメーターによって測定できる。 これらのデータはステレオ投影法により2次元データとして表現できる。 ステレオ投影法にはシュミットネットを用いる方法と、ヴルフネットを用いる方法の2通りがよく用いられる。 ここでは、地質構造解析に最もよく用いられるシュミットネットを用いた方法について述べる。

地層面、節理面、断層面などの面構造、条線などの線構造はそれぞれ走向傾斜によって表現できる。 これを基準球面内で表現すると説明図(1),(2)のようになる。 説明図(2) に示すように一つの面についてただ一つの極(面の法線が基準球面と交わる点) が定まるが、この極を取り扱うことにより面の情報を簡潔に表現できる。

図 4.17. ステレオネット説明図(1)

ステレオネット説明図(1)

図 4.18. ステレオネット説明図(2)

ステレオネット説明図(2)

図 4.19. ステレオネット説明図(3)

ステレオネット説明図(3)

具体的には頻度を求めるなどの統計的処理を目的としているため、地形図作成に用いられるランバート等面積図法により球面上の各極を平面上に落す。 その方法を説明図(4)に示した。

図 4.20. ステレオネット説明図(4)

ステレオネット説明図(4)

シュミットネットには極投影、赤道面投影の二種類があるが、双方ともよく用いられている。 極を投影することを中心とするならば極投影用のシュミットネットの方が作業性がよいが、面の解析を行なうには赤道面投影用のものを使うとよい。

この方法によりいろいろな面の極を投影した結果の一例を説明図(5)に示す。 この図に見られるようにそれぞれの極の集合には方向性という傾向があるのがわかる。

図 4.21. ステレオネット説明図(5)

ステレオネット説明図(5)

シュミットネットは基本的に等面積投影になっているので、図(5)の中で特定の面積内に極の数を数えればそれが全体に対して占める割合を知ることができる。 すなわちこれは頻度を知ることと同義である。 説明図(6)に示すのは計数円を用いた頻度を求める作業の一例であり、同じ頻度の部分をたどることにより頻度のコンター線を作成できる。 このコンター線の一例を説明図(7)に示した。 極の最も集中する範囲が図上に明瞭に表現される。

図 4.22. ステレオネット説明図(6)

ステレオネット説明図(6)

図 4.23. ステレオネット説明図(7)

ステレオネット説明図(7)