『パブリックコメント』 2009/08/23
〜川崎市議会議会基本条例素案に対して〜
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目 次 基本的な考え方 議会基本条例の制定過程 議会基本条例の内容 具体的施策の提案 1.各区の特別委員会を議会内に設置 2.情報開示;住民への報告書として「議会白書」を作成 3.情報開示;公開の原則を表現する 4.住民参加;住民との対話として「議会報告会」を開催 5.住民参加;陳情・請願は住民による「政策提案」 6.住民参加;多様な広聴制度の実行 6-1 アンケート調査制度 6-2 議長への手紙制度 6-3 パブリックコメント制度 6-4 参考人・公聴人制度の利用 6-5 傍聴人発言制度 6-6 議会モニタ制度 6-7 アドバイザリーボード制度 7.討論から意思決定まで 〜自由討論の習慣〜 8.反問権?討論権! 〜討論によるガチンコ勝負〜 9.本会議・委員会;方法の見直し 9-1. 代表質問・一般質問を文書質問化 9-2.予算特別委員会・決算特別委員会を改組 9-3.常任委員会の見直し 10.バックヤード機能強化
添付資料 素案改訂案
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議会基本条例は本来、それまでの議会改革をまとめ、定着化させると共に、更なる改革へ向けての具体的方向づけを与えるものとして発想された。この始まりが2006年5月の北海道栗山町の議会基本条例であり、これが2009年3月末現在、54議会で制定され、73議会で検討中である(「自治体議会改革フォーラム」調査)。 http://www.gikai-kaikaku.net/gikaikihonjourei-list.html この「爆発的」な広がりは、自治体議会のあり方に対する住民の不満と批判、更に言えば不信感を肌で感じざるを得ない状況であるとの議会側の認識と解釈できる。一方、マスメディアに乗って流される情報は、栗山町議会への3,000名に近い視察に象徴されるように、一部の議会にファッション化を招き、「条例」の制定を自己目的化する動きとなって表われてきているのもやむを得ない事実であろう。 従って、我々住民にとっての現時点での課題は、提案されている条例の「真贋」を測るメルクマールをもち、「真」であれば良し、もし、「贋」であれば、あるいは「贋」と疑われる部分を少しでも含むものであれば、それを「真」へ変換するような“提案”をおこなう厳しい態度をとることである。 以上が「(仮称)議会基本条例素案への意見書」を作成するうえでの基本的考え方である。 次に「真贋」を測るメルクマールについて制定過程と内容に分けてコメントする。結果として、“提案”が多くなったことはやむを得ない。
議会基本条例の制定過程 議会の決議を経た特別委員会を設置して制定内容を検討すること。 特別委員会は公開(傍聴、議事録の公文書開示等)の場であること。
自治体は住民主権が原則である。従って、自治体自治あるいは自治体議会のあり方を決めるのは原理的には住民である。しかし、条例を制定する以上、案の策定と共に手続的には議会が決めることになるのは制度的な成り行きとして当然である。そうであるならば、条例制定過程において逐次、住民へ情報を開示し、住民へ参加を求めることは必然であり、義務でもある。特に議会基本条例の内容に「開かれた議会」が含まれるのであるから、制定過程においても常に住民に対して「開かれた議会」でなければならない。
これに対して「議会のあり方検討プロジェクト」はこれまで“非公開審議”をおこない、今回の素案を策定した。第1回会議で傍聴拒否と取材の断りを決め、会議日誌の公文書開示についても議論の内容に関する部分は“墨塗り”であった。また、「議会のあり方検討プロジェクト」は団長会議の諮問機関という任意の集まりにもかかわらず、第1回会議の冒頭に議会事務局長があいさつし、議事課長が資料の説明をおこなうという事務局主導の会議運営がなされている奇妙な任意集団でもある。 しかし、多くの自治体議会では議会の議決を経て、特別委員会を設置する方法がとられており、法定された委員会活動にしている。議会の最高の運営規則を定める条例を策定するのであるから、原則的な考え方であろう。 川崎市議会も直ちに特別委員会を設置し、公開審議をおこなうべきである。更に、63名の議員が手分けして素案の説明会を実施し、住民との討論を進め、それを議案策定の審議へフィードバックすることを提案する。なお、この点については「議会基本条例制定に関する要望書」(H20-9-9)で既に述べている。
議会基本条例の内容 地方自治は“住民主権=住民自治”を原則、“住民参加”が必須であること。
国政では憲法前文に書かれているように、日本国民は「正当に選挙された国会における代表者を通じて行動」する。これに対して地方自治は、憲法第92条に地方自治の本旨(団体自治と住民自治)を定め、「住民自治」として憲法第95条に特別法に対する住民の全体意思による決定(長、議会ではなく)を定め、地方自治法に住民の全体意思として長へのリコール権、議会への解散権を規定している。また、憲法第94条に条例制定権を定め、これに対応する住民自治として地方自治法に条例の直接請求権を規定している。 このように住民意思を反映して運営されるのが地方自治の特性であり、“住民参加”が「住民自治」の重要な要素であることは明らかである。 行政の責任者である市長は住民に対して直接の責任を負う。川崎市では“住民参加”として区民会議、審議会、諮問委員会、パブリックコメント、市長への手紙等で進展している。もちろん、個々の制度については課題が多く含まれていることは確かである。 しかし、同じように住民に対して直接の責任を負う機関としての議会は、“住民参加”として実質的に陳情・請願が現状で機能しているだけである。 従って、議会改革を促進させるため、議会基本条例は住民参加について具体的な内容も種々含まれていることが必要である。
具体的な内容の一つとして指定市、人口140万人の「川崎市」での住民参加の方法が重要となる。ここでのポイントは平均人口20万人の7つの「行政区」の取扱いと活用である。議員は区ごとに選出されていることも考える要素になる。 また、住民参加の前提として情報開示が必要である。情報開示は単に情報を開示できるように保存しておくだけでは不十分である。体系的に編集し、アクセスが容易なように、HPへその案内を掲載することが必須の条件である。審議における発言についてはできるだけ公開しているようだが、その時に使う資料については未だ不十分である。従って、具体的な内容も含まれていることが必要である。
議会は議事機関(憲法93条)であり、かつ、意思決定機関(自治法96条)であること。
議事とは会合で討論することであり、更に、議会としては意思決定へ向けて合意形成への努力が求められる。意思決定とは最終的に多数決であることは論を待たない。しかし、単なる多数決の前に少数意見をできるだけ尊重するとの考え方が合意形成への努力に含まれている。ここに合議体としての議会の特性がある。 議会が意思決定機関であることは上記のように意思決定過程で議員の討論が必須であることを意味している。 議会が行政の執行をチェックするのであれば、個々の議員が質疑あるいは質問をおこない、回答を得れば良いだけである。チェックは当然おこなうのであるが、それは意思決定をおこなうためであり、また、意思決定に基づき行政が執行されているのかを調査するためであり、更により良い意思決定をおこなうためでもある。単なるチェック機関であれば住民による選挙などは必要なく、代表機関にもなり得ない。決定と執行を分けることによって二元代表制になる。 また、意思決定過程への主権者たる住民の参加が必須である。予算、条例は市政の最重要課題であるから個々の行政施策への参加よりも一層大切である。加えて、意思決定したことを機関としての議会が住民へ報告する義務がある。 以上に論議した議事機関、意思決定過程に関し、これまで整理された見解とそれに基づく行動は示されていない。 従って、議会基本条例は、意思決定過程、チェックの方法及びその過程についても具体的な内容が種々含まれていることが必要である。
以上、基本的な内容について述べた。 地方自治は“住民主権=住民自治”を原則、“住民参加”が必須であること、 議会は議事機関(憲法93条)であり、意思決定機関(自治法96条)であること、 これらの内容を中心にして基本的な内容が前文及び条例の中に表現されていることが必要である。最後に別紙として「(仮称)川崎市議会基本条例素案について」の改訂案を添付してある。 また、以下に詳細を述べる具体案をそれぞれ素案改訂案の適切な箇所に入れて頂くと、提案の部分は完成する。 |
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1.各区の特別委員会を議会内に設置
市役所の縦割り組織に沿った常任委員会に加え、各区の委員会、麻生区、多摩区、宮前区、高津区、中原区、幸区、川崎区、それぞれの特別委員会を設置する。上記各区委員会は原則としてその区の区役所において開催する。また、それぞれが軌道に乗った段階で常任委員会にする。当然、市長も市から区への権限委譲を促進することが大切である。
各区特別委員会の仕事内容の例 1)区及び区に関連する予算の審議 2)区に関連する請願・陳情の審査 3)区計画、地域での施策を監視・評価 4)住民参加を積極的にトライし、「住民自治の学校」として機能する 5)後述する「議会報告会」等、議会と住民との対話を具現化する
川崎市は指定市として140万人の人口を要する。各区平均20万人である。これは特例市にほぼ相当し、神奈川県では、平塚市26万、茅ヶ崎市23万、厚木市22万、大和市22万、小田原市20万、鎌倉市17万、秦野市17万に拮抗する。それぞれの区において解決すべき多くの課題があることは上記の市と同じであり、地方分権の趣旨からいっても各区へ事務事業をできるだけ委譲し、区への分権を進める必要がある。将来的には東京都と同じように特別区を編制すべきである。 市議会として現行においても可能な委員会設置(例えば、高津区特別委員会等)によって区議会的機能(準区議会と称す)を発揮し、地域としての課題解決を加速する。これと共に区への権限委譲による分権を促進するように、市長等に対して働きかける。 各区委員会と共に、政策ごとの常任委員会もこれまでのように活動することによって、「政策課題」と「地域課題」とをクロスオーバーさせて審議を進める。このようなダイナミックなアプローチにより、住民にいちばん身近な地域政府となる基礎自治体的な「区」の機能と首都圏140万人の地域政治に必要な広域自治体的な「市」の機能とを合わせて発揮できるようになり、住民自治も機能するようになる。 更に、行政における区の権限を増すようにして、住民の身近な問題に対する要望等をスムースに吸い上げ、区全体に情報を循環させ、政策意見を形成していくことも容易になる。 この2年間、市議会の会議録、議案の審美、請願・陳情の審査が含まれる委員会記録をすべて、眼を通した。そこで先ず感じることは首都圏140万人の規模であるから、内容が複雑であるとかの理由で理解が難しいということではない。 但し、規模が大きく扱う量が多いことは確かである。すなわち、質的な違いというよりは量的な違いである。その意味では議員が手分けして担当しなければならない部分がある。それが地域の課題である。従って、準区議会機能をそれぞれの議員が選出区において果たすことは極めて効率も良いことになろう。なお、質的な違いは「首長・行政の提案の精度の高さ・精査の度合い」及び「住民の見る眼の厳しさ」による。
2.情報開示;住民への報告書として「議会白書」を作成
議会改革の流れの中で求められていることは「機関としての議会」である。単なる議員個人の集合体ではない。そこで「情報開示」においても議会としての情報とは何か?内容と方法を新たに工夫しなければならない。 会議録の内容を政策ごとに分類し、政策中心に編集した個別の「報告書」を体系化、更に、議員の政策研究、行政計画、統計資料等を加えることにより、「議会白書」として充実させる。各議会終了後に作成し、開示する。 「議会白書」の内容の例 1)議案を政策項目ごとに整理する。 1-1 各会派の賛否・理由 1-2 審議過程での討論内容、論点・意見・課題等とその処理 等 2)質問を政策項目ごとに整理する。 2-1 論点と行政側の回答を整理、要望、提案等とその処理 等 2-2 行政側の資料等も添付 3)各定例会を中心にまとめ、最終的に年度ごとに編纂する。 4)後述する議会報告会における資料とする等、活用する。
議会の情報として、議会HP、ネット中継、ネット録画、会議録、議会だより、会議傍聴、議員報告会、議員パンフ、議員HP等の手段で公開されている。
一方、視点を変えてこれまでに開示されている情報の開示方法を整理すると重要な課題があることが判る。 開示方法が、以下の二通りだけである。 (1)時系列による;議会HP、ネット中継、ネット録画、会議録、 議会だより、会議傍聴 あるいは、 (2)議員個人中心による;議員報告会、議員パンフ、議員HP
政策中心に審議内容、質問―応答内容が編集されておらず、最大の関心事である各政策についての進捗、課題、今後の方向についてまとめられていない。 従って、行政の資料と合わせての検討にも非常に手間がかかることである。例えば、議会HP、ネット中継、ネット録画、会議録、議会だより、会議傍聴は時系列による情報開示である。僅かに、会議録において「キーワード検索」が可能でこれが政策ごとの開示に近い。しかし、「キーワード」だけでは政策をカバーできるわけではなく、また、「キーワード検索」後は時系列表示になり、情報を編集していることにはならない。 議員による議員報告会、議員パンフ、議員HP等は議員個人の情報を主体としており、政策情報全体をカバーできないし、住民がすべての議員から情報を得ることもできない。
内容を政策ごとに分類し、政策中心に編集した個別の「報告書」を体系化する。 更に、議員の政策研究、調査報告、これらは政務調査会費あるいは調査権を利用して行うものであり、市民へ詳しく報告する義務がある。また、行政計画、統計資料等を加えることにより充実した内容となる。このような「議会白書」を各議会終了後に作成し、開示する。 政策体系による情報の編集とその活用により、議会から住民への情報の循環が進み、単なる情報開示だけでなく、政策情報の共有化が進み、その情報が活用され、住民による政策提案等へ結びつくことが可能になる。もちろん、議員にとっても有用な情報になることは論を待たない。
議会白書を作成した例として北海道福島町議会があげられる。議員が自己評価を行っていることでも知られている。人口約5千人、議員12名という小所帯であるが、やることはデッカイ! http://www.gikai-fukushima-hokkaido.jp/
3.情報開示;公開の原則を表現する
これまでに施策により、情報開示は着実に進んでいる。例えば、筆者がH19/9に要望書を提出した「委員会記録のHPでの公開」はH20/6から実施されている。ここまでくれば、議会及び委員会において使用する資料は原則として傍聴者へ貸与し、かつ、会議終了後、速やかにHPへ公開することを実施して頂きたい。議会事務局のやらないことに対する言い訳は、「資料には分厚いものもある」。なるほど、それでは概要を作れば良いのである。ともかく、考え方としては会議、資料についてはすべて公開が原則であり議会基本条例の中に書くべきである。
4.住民参加;住民との対話として「議会報告会」を開催
先に述べたように、議会改革の流れの中で求められていることは「機関としての議会」である。単なる議員個人の集合体ではない。これまで、住民参加と言えることは、請願・陳情を受け取り、それを審査するだけであった。「主権者たる住民の参加」においても議会として内容と方法を新たに工夫しなければならない。 住民を対象とした「議会報告会」を各区、複数の場で、少なくとも年1回開催する。また、住民あるいはNPO等の市民団体を対象とした「政策検討会」を必要に応じて随時開催する。上記「議会報告会」あるいは「政策検討会」は、各区委員会によって主催することができる。 「議会報告会」は「議会白書」として編集された情報をベースに住民への報告と住民参加としての住民からの提案を直接対話する形式において実行するものであるから、情報と参加との接点となる。住民参加を進めていくうえで最も重要な事項である。
北海道栗山町を嚆矢とした議会基本条例に流れる一貫した施策は自由討論である。議員間の討論を中心とするが、それに止まらず、市長及び職員との討論にも発展する。更に、住民への施策説明等においては住民からの討論も出てくることは当然である。従って、大切なことは住民との直接的な対話によって互いの意思疎通を図ることである。ここに“討論の広場”である議会が主権者たる住民の参加の場となる契機がある。 「議会報告会」及び「政策検討会」は、議会からの情報開示と住民参加が“討論の広場”の中で実現されるための方策であり、ここでの対話を積み重ねることによって相互の信頼性を高めると共に政策に関する討論をレベルの高いものとする。 『栗山町においての試みで初めは行政に対する要望、陳情が多かった。それが、住民自身が行政と議会との違いを知るようになり、4年目にして地域経営という考えで発言するようになってきたという』 (「日経グローカルNo.122P.38-39 中尾修元栗山町議会事務局長) 川崎市のような大都市で開催可能か?中尾修氏は以下のように発言している。(『市民と議員の条例づくり交流会議2009プレ企画』でのシンポジウム) 「議会報告会を開催するうえで、先ず必要なものは、議会が不特定多数の市民と対話を行う決意を固めているか!更に、議員・会派を超えて議会として実行しようとする共通の意思を議員が持っているか!」 要するに規模の大小が問題ではないのだ!
この決意のもと、討論によって得られた政策等を更に議会の中でブラッシュアップし、決議、意見書、議案等によって行政の施策へと展開する。これによって政策の循環が生み出される。先に述べた情報の循環と、この政策の循環によって、議会、住民、行政がそれぞれの立場で政策決定に関与し、討論による合意によって展開される政策を力強いものとし、市全体の活性化へ繋げていく。
これまで述べたように「議会白書の政策」と「議会報告会の開催」は密接な関連がある。更にそこで編集され、創造も加わった情報が政策へと変換されていく。 「議会白書」等により編集され、その情報の循環を進めながら議会報告会等の討論の機会を活かしていけば、そこから政策要求が生まれてくる。議会がその政策を大切にし、実現しようとすれば、先ず、自らブラッシュアップを試みなければならない。 更に、行政に対する要求を進める必要がある。これには議会としての活動が必須である。単に担当者へ伝えるだけではない。意見書等で正式に申し入れする、決議をおこなう、様々な方法があるだろう。 そこで、機関としての議会がその意思を市長と住民に対して表明することが最も大切なことになる。住民と直接対話する議員を媒介として住民全体の意思が形成されていくのである。その意味で議会の主体的働きが真の自治体の力を示す一つのメルクマールになるであろう。
5.住民参加;陳情・請願は住民による「政策提案」
これまで唯一の住民参加であった陳情・請願は、住民がお上にお願いするというスタイルで運営されてきた。すなわち、住民が主権者であることを忘れていたのである。川崎市では陳情・請願が多く提出されるが、必ずしも議会の評価に繋がっているわけではない。それをブレークスルーする第一歩は陳情・請願を「住民提案」と考えることである。この考えから委員会審議において提案者に発言の機会を与えることが導き出される。一般社会の常識では、提案者が提案を説明することが常識であり、単にそれを議会で実施するだけのことにならからである。 陳情・請願と言う言葉を「住民提案」に変えるためには「住民提案条例」を策定することを先ず、議会基本条例に書き込むべきである。これはなにも「住民提案条例」に限ったことではないが。提案者の発言を含み、また、議会は最終的な結論に対して文書を作成し、行政の事項であれば意見書を提出すればよい。その後フォローを行うことも規定しておく。「住民提案条例」をできるだけ奨励していけば、陳情・請願という行為は少なくなり、結局、使わなくなるから言葉自体が形骸化する。おそらく、その段階でやっと法律を変えようと官僚機構は考えるであろう。 この程度のことが進まないのが議会の特徴とも言える。筆者は川崎市議会へ請願を出しているのだが、継続審議で棚に上げられている。棚から卸して議会改革の考え方に沿って審議し、採択することを求めておく。
6.住民参加;多様な広聴制度の実行
聴くべき内容、対象とする市民によって方法が異なるはずであり、ここでも工夫によって多様なやり方を主権者たる住民へ提供する必要がある。
6-1 アンケート調査制度 聴くべき内容は広く浅く、対象は全住民、である。チェック方式、簡単な記述方式であれば、それほど時間が無く、あらためて文章を練る余裕がない方でも回答できる。 この場合、調査方法、質問の作り方等で誘導質問にもなるので、専門的な団体、業者へ依頼することも考えられる。
6-2 議長への手紙制度 聴くべき内容は議会の運営、議員の活動に関することである。対象は比較的議会に関心をもつ住民になろう。 行政には「市長への手紙」がある。これは多くの職員が仕事をするなかで、市民が感じた個々の問題点が埋もれないようにする仕組である。これに対して、議会は議員に議会局を入れても仕事の範囲は限られている。従って、同じ手紙であってもその機能は異なる。 現状は、議会の運営、その規則、しきたり、用語等、住民が知らないことが非常に多い。更に、何か運営上の要望をしようとしても請願・陳情しか公式な方法がない。必ず答えるというルールがないのである。 やり方は簡単で既存の「市長への手紙」システムへ相乗りさせれば良いだけである。筆者は一度、「市長への手紙」によって議会へ注文を付けたことがある。特に問題はなかった。
6-3 パブリックコメント制度 聴くべき内容は議会提案の条例等についてである。対象は提案に関心をもつ住民である。先ずは議会基本条例である。また、議会基本条例制定後は議会提案の条例、政策が多くなるらしい。更に、議案を修正する場合あるいは意見書を提出する場合にも使えるのではないか。先の「手紙」で述べたように行政のパブコメ制度が先行しているので、手続等はそれを使えば良い。議会基本条例では既に先行して使っている。
6-4 参考人・公聴人制度の利用 聴くべき内容は議会での審議事項あるいは議会提案の条例等についてである。対象はこれらの内容について関心をもち、経験者として知見を備えている方、識見を備えている方、あるいは、専門家として知見を備えている方である。これこそ、従来ある制度を活用することの例である。
6-5傍聴人発言制度 聴くべき内容は審議をしている議案及び議事等に関することである。対象は提案に関心をもつ、かつ、発言を考えている住民である。 現場へ出掛けることも含めると、パブコメ制度よりも更に限定された住民になるであろう。しかし、関心が高いことは確かであろうから意見そのものは貴重と考える。
6-6 議会モニタ制度 聴くべき内容はある期間を通しての議会運営、議員間討論の内容等に関する意見である。これは住民を対象として原則として公募する。 議会をチェックする制度がいまのところない。例えば、非公開審議を議会が行った際、それをチェックして意見を言う場、あるいは機関がない。
6-7 アドバイザリーボード制度 聴くべき内容はある期間を通しての議会運営、更に、日本あるいは世界を見て、今後の方向等への意見である。対象は議会をよく知っている学識者、ジャーナリスト等である。年に一度、臨時に行うことが考えられる。
以上、アンケートからアドバイザリーボードまで7項目にわたり、聴くべき内容と対象の異なる多様な方法を提起した。どのような制度を作るにしてもその根幹は住民主権の尊重であることは間違いなく、尊重を具体的な方法として表していくと、多様性に導かれるのは当然である。
7.討論から意思決定まで 〜自由討論の習慣〜
これ以降は議会内部固有の課題に移る。 本来、この領域は議員が自ら考え、内部改革を実行し、住民にいち早く報告する事項である。ここでも出遅れは大きく、議会基本条例の素案にも具体論が盛り込めず、住民からパブリックコメントで指摘されるという状態である。
先ず、自由討論の習慣を身につけることである。 栗山町の議会基本条例の前文は、『自由かっ達な討議をとおして、立案、決定、執行、評価における論点、争点を発見、公開することは討論の広場である議会の第一の使命である。』と高らかに宣言している!これは憲法93条における「議事機関」設置の規定を引き締まった文章で見事に言い換えている。 多数の議員による合議体としての議会は『議事による意思決定』を本質としている。『議事』とは事を議する、すなわち、討論することである。討論無しの『意思決定』は意思の入らない単なる形式的な決定であって、印を押しているようなものである。
これまでの委員会審議における議案は、 『市長提案―質疑応答―(取扱協議)―議決』 すなわち、討論なしで市長提案を議決、すなわち可決している。これを「素通し議決」と言うが、市長の意思に追随するだけの形式的決定であって、議会としての「意思」がまったく見えてこない。僅かに、「取扱協議」において反対の意思表示と理由が述べられるだけである。この際、賛成理由は述べられないのが慣例のようである。議会不要論が湧き出てくる根源はここにある。 全国市長会のH19年度調査によれば、全国の市長提案の案件を原案可決以外に処理(否決、修正、継続審査等)した件数は人口が少ないほど多い。 『人口10万未満1.1%、人口10-50万 0.7%、人口50万以上0.2%』であり、少人口ほど議案修正等の確率は多い。それでも少ないが…現状では、これが一桁多くなるだけで議会の存在価値は高まると思われる。
委員会審議を中心にし、議案に関する議員間の討論を活発に行い、 『市長提案―質疑応答―“論点形成―意見調整―修正案策定”―意思決定』 のルートを確立する。“論点形成―意見調整―修正案策定”が議員間の自由闊達な討論であり、これまで全くなかった部分である。また、市長提案の際には「政策の形成過程」の説明が必要である。 更に、修正が無い場合においても、討論の段階に出される「意見・提案」を議会としてまとめ、「意見書」として決議し、市長へ提出すれば良い。その後、委員会としてフォローしていくべきである。 もちろん、修正はその必要に応じてである。しかし、これまでの議案はほぼすべて「素通し議決」であったことを考慮すると、直ちに議会(委員会、議員)として提案を行おうとするよりは、市長提案を修正すること(否決も含むが)に努力を傾けるべきであろう。
以上の考え方を実行に移し、『討論―修正』を確固たる習慣とすることが第一の要件である。『討論の場』を形成し実質的な討論を行いうことによって議会の意思を示すことが議会の実質的な権限を拡大することになる。今は十分に権限を活用していないのであるから、先ず、持てる権能をすべて発揮することに議会は邁進すべきである。 今回の議会基本条例に関し、議会は『権限の拡大』を第一に掲げている、であるならば、先ず、持てる権能を発揮することから始め、条例・予算・決算等の議案を実質的な議論にかければ良い。その結果、議会としての結論がまとまれば必然的に素通し議決はなくなるのである。
次のステップとして議員(委員会)提案を活発化しなければならない。議会が討論により争点を形成する段階において、種々の意見、課題認識が提出されるはずである。それをもとに条例を定めるとの「提案」が出てきておかしくない。また、議会説明会等で住民と討論した結果、新たな「提案」が出てくることもあり得る。これは議会として先ず考え方を意見書として提出し、行政側にすべて任せず、委員会として「素案」を作るべきである。その後、市長、行政職員を委員会へ招請し、討論を行い、その段階で「条例案」は行政側に託しても良い。このプロセスでは、議会を中心にして議員間だけでなく、議員ー市長、議員ー職員、議員ー市民、でそれぞれ“自由討論”が展開される。
最後に会派の位置づけについて提案する。 会派は議会のなかの公的存在であり、議会の一翼を担う。ここが基本的考え方である。したがって、会派の運営はこれまで議論した「討論から意思決定まで」における議会の運営を阻害しないようにすること更に、積極的に寄与することが原則である。 これまでの「素通し議決」において会派が果たした役割は意見の集約である。その集約は会派の中だけではなく、会派間でも行われるので効率は良いが、透明性に欠ける。 例えば、2008年12月の総務委員会において、議案151号「水江町用地取得」に関し附帯決議が可決された。これは12/8審議の後、12/9審議が開始される前に会派間での相談で提案が決まったと推測できる。しかし、その間の経緯、附帯決議が最善案であること等の説明は委員会で十分説明されていない。 先ず、基本的に情報を公開することが必要ある。また、議案を討論する過程で様々な意見が出ると考えられるので、それらの意見はすべて開示し、集約に至った場合はその理由を説明する責務がある。 また、議決に関する会派拘束は原則として外すべきである。議会は二元代表制として市長との緊張関係をもとに運営される。国会のように議員内閣制で与党が内閣と一体になって政策を進めるわけではない。従って、執行責任の立場から会派として議員が同一歩調を示す制度的理由も存在しない。会派は議会の構成要素であるから、自由討論の結果である議員の選択を尊重すべき立場に立つ必要がある。
8.反問権?討論権! 〜討論によるガチンコ勝負〜
委員会での議案審議で議員と市長・行政職員が質疑応答を行う。また、代表質問、一般質問で市長・行政職員が回答する。ここで「議会用語解説集」によれば、質疑は議案等について、討論、表決の前に疑問点をただすことであり、質問は、議案とは関係なく市政全般について、現在の状況や方針・計画等について聞くこと、である。 http://www.city.kawasaki.jp/council/yogosyu.html ところで、委員会での議案審議において行政側提案説明の後、質疑応答に入る前に、委員長が「ご要望、ご意見があれば合わせてどうぞ。」と発言されるのが慣習である。上記の用語集からすれば、質疑は疑問点を質すのであって、行政側への要望、意見は厳密には質疑の範疇には入らず、これを気軽に「質疑に合わせて」出すのは違和感を覚えないでもない。採択において否決されれば、要望、意見も意味が無くなるのでは?とも思う。 また、本会議の質問において要望は茶飯事として出されており、項目によっては要望だけというのも珍しくない。これも「市政について…聞くこと」、からすれば範囲を越えているとも言える。 先ず、要望という曖昧な表現は止め、意見と提案にすべきである。更に、議会あるいは委員会は議員から出された意見、提案について議員間で討論をおこない、委員会あるいは議会としての意見書にすべき項目を決議する。その時、全員一致、多数意見あるいは決議に至らなければ、少数意見として委員名を出せばよい。また、議決ということではない意見(要望)を付加することもあって良いと考える。また、「意見・提案」は委員会においてフォローの方法・担当を決め、問題があれば直ちに委員会で対応するシステムを構築すべきである。 以上のように考えれば、質疑、質問に対しては逆に聞き返すという意味で市長等による反問権なり、質問権は当り前に存在する。それ以上に大切なことは、意見及び提案については市長等との討論をおこなう機会を議会として設置することである。すなわち、市長等による討論権を認めることである。なお、後述するように意見書以降の段階は文書でおこなっても良い。
9.本会議・委員会;方法の見直し
委員会を中心とした討論を「7.討論から意思決定まで」及び「8.反問権?討論権!」に示すような考え方で改革していくと更に個々の方法について具体的な見直しが提案可能となる。
9-1. 代表質問・一般質問を文書質問化 委員会を中心とするなかで、形成化された本会議のやり方を実質的な方法へ変えていくことがクローズアップされる。 先ず、代表質問・一般質問である。質問のほとんどは状況フォロー等で始まる。ここでは表あるいはグラフも資料として有効になる。しかし、基本的に判っていることの確認である。これを全部「文書質問」化し、議員へは事前配布をおこない、傍聴席にも貸出しをおこなう。その後の問題点追及のあるいは「提案」の部分だけ本会議場でおこない、これについては“討論”によるガチンコ勝負!とする。 代表質問は、ほとんど「文書質問」で済むと考えられる。二問目以降だけを本会議での質問にすれば十分である。一般質問も傾向として二問目までは文書質問へ適用できそうだが、これは個々の質問内容による。これにより、本会議圧縮・委員会審議充実へ向かうことができる。
9-2.予算特別委員会・決算特別委員会を改組 予算特別委員会で予算案が原案のまま可決されなかったことがないのはいつからのことからであろうか。現状は一般質問と同じ形式で議員全員に質問する機会が与えられる。 問題はそれで審議が尽くされていると判断して良いのであるのか?これを議会内部で課題として取り上げて調査したことがあるとは聴いていない。もちろん、報告があるわけではない。これこそが先ずの問題である。 原案がそのまま、また、審議に関する客観的な調査もなく、これまで「素通し機関」としての役割を果たしてきた。今、140万人の人口で喜んでいる向きもあるが、2000年の老齢人口20万が2050年には70万に増え、年少人口が2000年17万から2050年12万に減る。財政状況は厳しく、今後の予算案の審議では議会として各議員が財政を理解したうえで予算の全体像を把握し、官僚体制の既得権益擁護、前例主義、市長のシンボル主義(ハコモノ、イベント等)をチェック、修正する機能が厳しく要求されるであろう。 今後の状況を予測するだけしか考える糧がないことを改めて厳しく指摘しておく。それでもこのままで良いとの楽観的な見方はまったく出てこない。 特別委員会での総括的な審議と個別の精査を含めた分割審議が必要である。また、3月定例会だけでなく、予算の概算要求のときから資料をもとに議員間討論を活発におこなっていくことが更に大切である。従って、予算特別委員会は総括的な討論の場として常任委員会化すること、個別の精査は例えば現在の常任委員会でそれぞれ調査をおこなうことを提案する。また、決算委員会も同じ仕組にして予算と決算の連動を計る必要がある。 上記のやり方からすれば、現在の特別委員会は総括質疑に切り換えることができ、一般質問のやり方と同様に取り扱うことが可能になる。
9-3.常任委員会の見直し 「1.各区の特別委員会を議会内に設置」で示したように、地域別の委員会と政策別の委員会のクロスオーバーとして委員会中心の議会運営を示した。ここで、改めて現状の常任委員会が政策のカバー領域として適切なのか検討が必要になってくる。すなわち、行政の組織別の編制だからである。また、人数も各委員会12-13名が適切だろうか考え直す時期にきている。別の言い方をすれば、議員数を問題にすることも含まれる。 この問題についてもこれまでの分析と今後の委員会のあり方をもとに議論しなければならない。ここでは問題を提起するに止める。
10.バックヤード機能強化
これまで述べた真の議事機関としての議会へ改革を進めていくうえで、議会局を始めとして、附属機関、調査機関、議会図書館等のバックヤード機能の強化は当然必要である。問題はそのアプローチである。 議会局の職員は市役所の職員である。先ず、専門性として何を求め、その専門性に対して市役所の職員としてのローテーションが妥当か、検討が必要である。場合によっては神奈川県自治体議会事務局連合を組織する必要があるかもしれない。また、附属機関、調査機関、としては民間の専門家、住民のボランティア等を組織化することも必要であろう。更に、専門家として育成するためには国会との交流も必要かも知れない。 但し、必要性は感覚的に認められるだけであって、ここでも大切なのは仕事のミッションを明らかにしてそこから現状を分析的に捉えることである。ほとんど為されていない段階で機能の強化を主張しても説得力がない。今後の検討課題である。 |
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前文 第1章 総則 第2章 議会及び議員 第3章 議会と市長等との関係 第4章 議会運営 第5章 市民と議会 第6章 議会の体制整備 第7章 他の条例との関係等
前文
日本国憲法の規定に基づく地方自治制度
こうした中、議員は、市民の負託に応えるとともに、市民参加を含めた開かれた場での議論によって透明性を確保しつつ、本市の諸課題を解決するため、積極的に活動することが求められている。
また、議会そして議員が期待される役割を果たしていくためには、従来の考えや活動にとどまることなく、自ら議会改革を進めていくとともに、地方公共団体の議会の持てる権限を
市議会では、これまでの議会改革を更に進め、より一層市民に開かれた議会を目指すため、地方分権時代にふさわしい議会の在り方としての基本理念を明らかにし、市民の福祉の向上及び市勢の発展に寄与することを決意し、この条例を制定するものである。
説明 「住民自治、市民参加、討論の場」は前文で必須の要件 「行財政」は議会への直接的衝撃ではなく、スケールも小 地方分権―自治運営―住民自治―参加が大きな流れである 「議会の権限を強化」は一方的表現で前文として不適切 その他 冗長な表現を削除、文章を整理、簡潔にする
第1章 総則 目的
○
この条例は、二元代表制の下、議会及び議員の担う役割等 条例の尊重等 ○ 議会に関する他の条例、規則等を制定し、又は改廃するときは、この条例の趣旨を十分に尊重しなければならない。 ○ 議会及び議員は、この条例の趣旨を十分に尊重して議会を運営しなければならない。
説明 「二元代表制」を本文の第一に入れ条例分全体を覆う 「担う役割」は表現を明瞭にする
第2章 議会及び議員 議会の役割及び活動原則 ○ 議会は、議事機関として、次に掲げる役割を担うものとする。 ・ 議案等の審議及び審査により、論点、争点を明らかにするとともに、合意形成に努め、条例の制定及び予算の決定等、市の意思決定を行うこと。 ・ 市長、公営企業管理者、消防長、教育委員会、選挙管理委員会、人事委員会、監査委員、農業委員会及び固定資産評価審査委員会(以下「市長等」という。)の事務の執行について、監視及び評価を行うこと。 ・ 市政等の調査研究を通じて、政策立案及び政策提言を行うこと。 ・ 意見書、決議等により、国等に意見表明を行うこと。 ○ 議会は、前項各号に掲げる役割を果たすため、次に掲げる原則に基づき活動するものとする。 ・ 議会活動の公正性及び透明性を高めること。 ・ 市政の課題並びに議案等の審議及び審査の内容について、市民への説明責任を果たすとともに、説明に対する市民の意見を聴くこと。 ・ 議会の役割を不断に追求し、自らの改革に継続的に取り組むこと。
説明 「審議及び審査により意思決定する」わけではない 論点、争点明確化―合意形成―意思決定がプロセスである 代表例は市議会の「意思決定」が判るようにするため 説明責任は広聴も含むはずである
議員の役割及び活動原則
○
議員は、 ・ 市議会の会議、常任委員会、議会運営委員会及び特別委員会(以下「委員会」という。)及び地方自治法(昭和22年法律第67号)第100条第12項の規定による議案の審査又は議会の運営に関し協議又は調整を行うための場(以下「会議等」という。)において議案等の審議、審査等を自由かっ達な討論を通して行うとともに、合意形成に努めること。 ・ 市の政策形成に必要な調査研究を行うとともに、政策立案及び政策提言を行うこと。 ・ 各区の実情等を含め、市全体の状況の把握に努めるとともに、多様な市民の意見を的確に判断し、市政に反映させること。 ○ 議員は、前項各号に掲げる役割を果たすため、次に掲げる原則に基づき活動するものとする。 ・ 市民の代表として、誠実かつ公正な職務の遂行に努め、自らの議会活動について市民への説明責任を果たすとともに、説明に対する市民の意見を聴くこと。 ・ 市政全体を見据えた広い視点及び長期的展望を持って、的確な判断を行うこと。 ・ 自らの資質の向上を図るため、不断の研さんに努めること。 会派 ○ 議員は、議会活動を円滑に実施するために、会派を結成することができる。 ○ 会派は、議員の活動を支援するとともに、政策立案、政策提言のために調査研究を行い、必要に応じて、議会活動の原則にもとづき、会派間の調整に努めるものとする。
説明 これまでと重なる冗長な表現を削除 「審議、審査等」だけでは表現として不十分 部分をみるとともに、全体もみるのが議員の役目 説明責任は広聴も含むはずである 「会派活動の原則は議会活動に従属」を明瞭化
第3章 議会と市長等との関係 市長等との関係の基本原則
○
議会は、 議会への説明等 ○ 予算編成方針を定め、若しくは予算を調製したとき、又は市政に係る基本計画等の重要な政策若しくは施策について、基本方針、素案その他これらに類するものを作成し、若しくは変更したときは、市長等は、議会にそれらの内容を説明するよう努めるものとする。 ○ 市長は、予算を議会に提出し、又は決算を議会の認定に付するに当たっては、施策別又は事業別の説明資料を作成するよう努めるものとする。 ○ 市長等は、予算の調整又は市政に係る重要な施策の作成若しくは変更に当たっては、関連する条例の制定目的又は関連する決議に含まれる市議会の政策提言の趣旨を尊重するものとする。 議決事件 ○ 地方自治法第96条第2項の規定による議会の議決すべき事件は、次のとおりとする。 ・ 地方自治法第2条第4項に規定する基本構想に基づく基本計画 ・ 市政の各分野における政策及び施策の基本的な方向性を定める長期にわたる計画又は指針(行政内部の管理に係る計画又は指針を除く。) ・ 姉妹都市若しくは友好都市、又はこれらに類するものとの覚書等の締結
説明 これまでと重なる冗長な表現を削除
第4章 議会運営 会議等の運営 ○ 議会は、議会活動の公正性及び透明性を確保するとともに、会議等の設置目的を達成するため、議員相互間の活発な討議に努めるとともに、円滑かつ効率的な運営を推進するものとする。 委員会の活動 ○ 委員会は、議案等の審査及びその所管に属する事務の調査の充実を図り、その機能を十分に発揮しなければならない。 ○ 委員会は、市政の課題に適切かつ迅速に対応するため、調査研究を行うとともに、政策立案及び政策提言を行うものとする。 ○ 議員は、市長等の提出した議案等及び市政の課題について会議等において質疑又は質問することができる。この場合において、市長等は、誠実に答弁するものとする。 ○ 市長等は、議長又は委員長の許可を得て、会議等における議員の質疑又は質問の趣旨を確認するため発言をすることができる。 ○ 会議等における議員と市長等の質疑応答は、論点及び争点を明らかにして行い、議員は、一問一答方式等の効果的な方法を選択することができる。 ○ 委員会は、議案等の審査及びその所管に属する事務の調査に当たり、市長等に資料の提出を請求することができる。この場合において、市長等は誠実に対応するものとする。
第5章 市民と議会 市民との関係
○
議会は、市民の多様な意見を把握し、議会活動に反映すること及び市民の議会活動に参加する機会を設置する
○
議会は、市民の意見及び知見を審査等に反映させるため、参考人及び公聴会の制度を積極的に活用する 広報の充実 ○ 議会は、多様な広報手段を活用することにより、議会活動に関する情報の積極的な公開及び発信に努め、説明責任を果たす とともに、議会の広報の内容、在り方について不断に検証するものとする。 会議等の公開 ○ 議会は、会議等を原則として公開し、会議等で使用した資料を積極的に公開するとともに、市民が傍聴しやすい環境整備に努めるものとする。
説明 すべてが必須事項であり、努力目標ではない
第6章 議会の体制整備 議会の機能の強化 ○ 議会は、意思決定後の市長等の事務の執行の監視及び評価並びに意思決定、政策立案及び政策提言に関する議会の機能を強化するものとする。 ○ 議会は、地方自治法第100条の2に規定する学識経験者等による専門的事項に関する調査を積極的に活用するものとする。 調査機関の設置 ○ 議会は、議会活動に関し、専門的事項に関する調査が必要であると認めるときは、議決により、学識経験を有する者等で構成する調査機関を設置することができる。 議会局 ○ 議会は、議会の政策立案能力を向上させることにより、議会機能の充実を図るため、議会活動を補佐する議会局の機能強化に努めるものとする。 議会図書室 ○ 議会は、議員の調査研究に資するため、議会図書室の充実強化に努めるものとする。
説明 監視及び評価が自己目的ではなく、意思決定が第一優先事項
第7章 他の条例との関係等 他の条例との関係 ○ 議員定数、定例会の回数、委員会、政務調査費、議員報酬及び費用弁償並びに資産等の公開に関しては、別に条例で定めるものとする。 ○ 前項の条例について、これを制定し、又は改廃するときは、この条例の趣旨を踏まえ、議員又は委員会がこれを提出するとともに、制定し、又は改廃する案の策定に当たっては、市民等の意見を聴取するため、公聴会制度及び参考人制度を十分活用するものとする。 条例の見直し ○ 議会は、社会情勢の変化、市民の意見等を踏まえ、必要に応じてこの条例の見直しを行う。
説明 議会だけではなく幅広く意見を聴取すべき事項
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