童話「桃太郎」と五行伝説
                       

  童話「桃太郎」と五行伝説



  ☆ みなさまも、この童話のくだりは、懐かしいのではないでしょうか。

    「あるところに
     おじいさんとおばあさんが住んでいました。
     おじいさんは山へ芝刈りに
     おばあさんは川へ洗濯に
      行きました。・・・・。」
     おばあさんが川で見つけた大きな桃から・・・」

  
☆ この桃太郎が大きくなって、猿と雉と犬を引き連れて、鬼が島へ渡り、鬼を
   やっつけるというお話ですが、この物語の構成も、五行の考え方が基本になっ
   ています。


  

  ☆ 五行説と言いますのは、「木」「火」「土」「金」「水」の五つのエレメントが絶えること
   なく宇宙をあまねく周流しているとする考え方で、

   ◆ 
「木」は方角は東、季節は春【寅(2)月、卯(3)月、辰(4)月】とし、樹木の生長・発育
    を表しています。

    ※余談ですが、「東」という漢字は、「木」のあいだから「日」がもれている状態で、
     太陽が出る方角です。

   ◆ 
「火」は方角は南、季節は夏【巳(5)月、午(6)月、未(7)月】とし、熱や光を表して
    います。

   ◆ 
「土」は、季節の変わり目を土用となり、万物を育成する性質を表しています。

   ◆ 
「金」は方角は西、季節は秋【申(8)月、酉(9)月、戌(10)月】とし、金属のように冷
    徹で頑強、剛強で強さを象徴し、また、万物の収穫の季節ともなって、固い実になっ
    て、将来の子孫繁栄の元ともなります。

   ◆ 
「水」は方角は北、季節は冬【亥(11)月、子(12)月、丑(1)月】とし、知性と冷たさを
    表し、次の春を待つ運気とします。

  
☆ 桃太郎の「もも」の果実は秋に収穫になるもので、剛健さとたくましさの強さ
   を象徴しています。


  
☆ 桃太郎が引き連れて行った「サル」と「キジ」と「イヌ」も、偶然に引き連れて
   いったのではなく、やはり季節では秋になる「申(さる)月」、「酉(とり)月」、
   「戌(いぬ)月」を象徴したものであり、秋の剛健さを意味しています。


  ☆ このような童話の世界にまで、五行説の考え方が定着しているのには、驚かされ
   るばかりです。

 

  (参考)

  ○ 暦の上での2月初旬の立春は、まだ肌寒く春が来たとは到底思いにくく、また、8月
   初旬の立秋も暑さ真っ盛りで、秋の涼しさなど少しもありませんね。

  ○ これは暦が季節を先取りしているのではないかと錯覚される方もおられるかもしれ
   ませんが、決してそうではありません。

  ○ 8月の立秋を例にとりますと、太陽の角度も傾きも、秋の気配は確かに始まってい
   ますが、地球の大地そのものの温熱は夏の暑気によって相当温まっているため、秋
   の気配が隠れているだけです。
    天の気配が変わり、大地がそれに反応するまでに約40日程度のタイムラグがあ
   るため、このような現象が起こるのです。

  ○ この結果、われわれが秋だなあと実感できるのが40日程度後になった9月下旬ぐ
   らいになるということです。

  ○ それでも、天の秋の気配は立秋から確かに始まっているのですよ。