日本ラカン協会
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年次大会

日本 ラカン協会第11回大会プログラム

 日時:2011年12月11日(日) 10:00〜18:00
 場所:専 修大学神田校舎7号館731教室(3F)
     (〒101-8425 東京都千代田区神田神保 町3-8)
 交通: 営団地下鉄・神保町駅 徒歩3分
 大会参加費 : 無料

  1. 研究発表 10:00〜12:00  (発表時間30分、質疑応答15分)

  10:00-10:45  彦坂 尚嘉 (立教大学)
                          「自殺した美術家の作品に見る象徴界の崩壊
                           ・・・言語判定法によるラカンの鏡像理論の拡張の試み」
                          司会 : 福田 肇 (樹徳中高一貫校)
概要:まとまった著作として記述はされてい ないが、自殺した画家たちというのが美術史の中にはいる。自殺した作家をルネッサンス頃から現代まで捜して、そ の絵画を、言語判定法によって芸術分析する作業を、8人の美術家に行った。ロッソ・フィオレティーノ、デ・ヴィッテ、フィンセント・ファン・ゴッホ、マー ク・ロスコー、ベルナール・ビュッフェ、鴨居玲、石田徹也、清水誠一。ラカンの鏡像理論を拡張して「合わせ鏡」の無限空間にすると、その深いイリュージョ ン構造には、《第16次元》と《第51200次元》との2つの破綻領域がある。この2つの破綻領域と、美術家の自殺の関係を照合することを試みる。

  11:00-11:45  松本 卓也 (自治医科大学精神医学教室)
                          「元素的現象(基礎的現象)
                        ――ヤスパースからラカンへの隠された道」

                          司会 : 磯村 大 (金杉クリニック)
概要:「これ以上の誤りはない」「一貫性のなさがすぐに はっきりする」――ラカンは『精神病』のセミネールのなかで,ヤスパースの「了解連関」という考え をこのように批判している.しかし,ラカンが学位論文と『精神病』において使う術語を詳しくみてみると,そこにはヤスパースからの強い影響がみられる.本 発表では,ヤスパースとラカンの両者が精神病の診断において重視していた「元素的(基礎的)(elementar/élémentaire)なもの」を巡 る学説史を検討することによって,《精神病の可能な鑑別診断にむけた前提的議論》を提供する.
 
  2. 昼休み  12:00〜13:00

   *この時間に理事会が開催されますので、理事の皆さんはご参集ください。

  3. 総会  13:00〜14:00
      @ 議長選出
      A 会務報告… 論集刊行に関する報告など
      B 決算(2010/2011年度)審議
      C 予算(2011/2012年度)審議
      D 次年度活動計画について

  4. シンポジウム 14:00〜18:00

2011/12/10
日本ラカン協会第11回大会シンポジスト変更のお知らせ
先日ご案内いたしました大会シンポジウムに関して、残念な がら石澤誠一先生の出席が難しくなり、代わりに獨協大学の若森栄樹先生が登壇されます。また、ディスカッサントに東京大学の原和之先生が加わる ことになりました。予めご了承下さい。


〈  精神分析的概念の継承――Todestriebをめぐって 〉


提題者 : 保科 正章 (保科メンタルクリニック)

 「死の欲動のイラストレーション」

提題者 : 遠藤 不比人(成蹊大学)

 「反/革命の死の欲動――マルクスとフロイトの交錯点」

提題者 : 石澤 誠一 (大阪府立大学名誉教授)

 「フロイト最後のことばを承け て」

提題者 : 若森 栄樹 (独協大学)

 「死の欲動とその語り

 ――
ポーの「盗まれた手紙」読解から出発して」

司 会  : 福田 大輔(青山学院大学)

ディスカッサント : 
原 和之(東京大学)
            佐藤 朋子(東京大学)

                     
       ※ シンポジウム趣意文 ※

 本シンポジウムでは、10月23日に開催されたワークショップ「死の欲動の再評価」の議論を踏まえつつ、「Todestrieb」概念の再検討を行う。
 ドイツ語を表題のなかに残したのは、各発表で用いられる「死の欲動」「死衝動」の両方の訳語を活かすためでもあるが、なにより翻訳語が喚起するイメージ に引きずられずにこの概念を把握することをめざしているためである。そもそもラカンは自らの言語観と欲望観にもとづいて「Todestrieb」の訳語を 吟味しつつ、「l'instinct de mort」 を退け「la pulsion de mort」を定着させたわけだが、我々は今回、臨床的・思想的文脈におけるこの概念の利用の事例を確認した上で、フロイトがこの概念を案出した場面にまで 遡り、「Todestrieb」概念の今日的な射程を探ってゆく。
            

   ※ 提題梗概 ※

死の欲動のイラストレーション
保科 正章(保科メンタルクリニック)
「快楽原則の彼岸」1920年をラカンのセミネールII巻 「フロイトの理論そして精神分析技法における自我」に依拠しつつ、とりわけマシーンとしての無意識の構想から読解したあと、コタール症候群(この症候群に ついてはラカンが同じセミネール、19課で言及している)と呼ばれるメランコリー性昏迷状態を提した症例を「死の欲動」のイラストレーションとして呈示す る。


反/革命の死の欲動――マルクスとフロイトの交錯点
遠藤 不比人(成蹊大学)
 ジャック・デリダやジェフリー・メールマンのマルクス読 解は、エンゲルス的弁証法では制御できない「過剰」に注目している。これは制度的なマルクス主義に「不気味に」反復する「亡霊」である。この反復構造を、 リビド的強度の反復(強迫)的増加であるのと同時にその零度でもあり得る「死の欲動」なるパラドクスに接続するときに、マルクスにおいて革命と反革命が同 一の形式を有していることが判明する。その政治的な意味を『ブリュメール18日のルイ・ボナパルト』を中心に論じたい。


フロイト最後のことばを承けて
石澤 誠一(大阪府立大学名誉教授)
「われわれ(人間存在)の本 質の核」を根柢的に把握すべく フロイトは一連の考察を展開し、死衝動の厳存を指摘した。ラカンはそうしたフロイトの思索の核心部を照射しつつ、フロイトの発見に触発されたディスクール を展開した。ここでは、まずフロイトの思弁の主要対象となったものを通時的に辿り、そこに浮上してくる一貫性を確認し、ついで死衝動を見据えたフロイトの 「遺言」とラカンの呼ぶものの内実を吟味することで、今日のわれわれはフロイト最後のことばをどう継承しうるのかを問う。


死の欲動とその語り――ポー の「盗まれた手紙」読解から出発して
若森 栄樹(獨協大学)
 死の欲動とは何なのかという問いを、ポーの「盗まれた手 紙」読解およびいくつかの文学作品(カミュの「シジフォスの神話」、世阿弥「砧」など)を通じて深めたい。



※  なお、大会終了後、有志による懇親 会を予定しております。
お時間に余裕のある方は、こちらの 方にもご参加ください。



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