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 北陸線5日間運休、アーケード落下
  豪雪は、いつも日本海側が中心だが、富山県は新潟などについで、2,3番目の規模である。
  昭和37年末から降り出した雪は、38年1月に入って一段と激しくなり、断続的に1カ月も続いた。富山市で一日の降雪量が30-70pの日が3日間続き、19-26日の8日間の累計が3mを超えた。最深積雪は186p(26日) に。下のほうは固い「根雪」だから、新雪にすると、この倍はあり、民家の屋根には耐えられない重さだ。むろん、山間部の積雪は多く、旧利賀村で最深が4m、降雪量が11mと、富山市のほぼ2倍だ。
   月末の5日間、SLが中心だったJR(当時は国鉄)北陸線は全面運休。富山港線は1週間も止まった。運休した旅客列車は約6,500本。バスなどの交通機関もマヒ状態だ。停電なども多発した。
  死者15人、負傷者39人、住宅の全半壊187戸、床上・床下浸水約2,500戸。富山市の総曲輪通りと高岡市の御旅屋通りでアーケードが落下、高岡市公会堂が全壊した。
  統計はないが、民家では屋根雪下ろしが3回に上ったところもあった。雪下ろしを他に頼んでもままならない。住宅街の小路は、屋根から下した雪とともに民家の下屋根までに達した。いまのような消雪装置があったところで、停電に井戸の水位低下が加われば役に立たない。町内総出の除雪作業には、みんなヘコたれた。
  
37年と38年の主な出来事(左の欄が富山県、右が全国)
 (県雪害対策本部、富山気象台の資料から。雪の単位はセンチ)
 豪雪名   死亡   負傷  雪日数  降雪量  最深積雪
   38    15      39    69    657    186
    56   24      1,167    77    771    160
    59    21     87    92    694    122
   18     4    106    73    504     79
  送電鉄塔の倒壊が11基ー56豪雪 
  56豪雪は、実態は「38」より深刻にみえる。最深積雪を除いて、死者・負傷者、降雪量などが「38」を上回る。死者が多いのは、屋根雪おろし中の転落事故が多発したためだ。
  雪は、通常の2-3倍の水分を含んでいた。いわゆるベタ雪。電線にくっつき、樹木を倒す。県西部で送電鉄塔が11基も倒れた。このほか、北電が給電する富山、福井両県で、配電線の断線によって延べ41万戸(供給エリアの46%)が停電した。北電の被害額は41億円に上ったという(北陸電力50年史)。
  ベタ雪は多くの建物にもダメージを与え、損壊・一部損壊は非住家を合わせ3千棟に上った。むろん、企業や一般家庭の停電、除雪などによる精神的被害は計り知れない。  
  59豪雪は、積雪期間がそれまでの最長の109日に上った。異常低温で圧雪状態が長く続き、その分、雪解けが遅かったようだ。最深積雪がそれほどでないのは、降雪のインターバルが10日ほどと長めだったせいという。
  「平成18豪雪」では、特に高岡市で25年ぶりに最深積雪が1mを超え、交通がマヒした。
  
「38豪雪」の惨状が 動画でご覧になれます
このリンクは県生涯学習カレッジ映像センターの協力によるものです。左の文字をクリックして下さい
 37年 NHKとKNBがカラーTV放送開始   東京、大阪に次ぎ3番目
・寺沢徹が朝日国際マラソンで優勝
 
・堀江謙一、小型ヨットで太平洋横断
・常磐線三河島駅で衝突事故。死者160人 
 38年 ・富山空港開港
・黒部ダム完成
・富山が新産業都市に指定 
・吉展ちゃん誘拐事件
・ケネディ大統領暗殺事件
・横須賀線鶴見で国電衝突。死者161人 





















































































                     



























  「38豪雪」(昭和)の惨状を目の当たりにし、通勤や屋根雪おろし、小路の除雪、停電に難儀した人は、いまも、雪の降り方がひどくなると恐怖感を覚える。トラウマである。豪雪は、「38」の後も「56」、「59」、「18」(平成)と続いた。今冬も、福島・会津、島根などで大雪による300台もの車の立ち往生や大停電事故が発生し、関係者は“想定外の事故”とあわてふためいた。今後も豪雪に襲われないという保証はないのだ。
    
シビアな見方、「県地域防災計画」
強くなったか送電線や列車、道路
「38豪雪」を覚えていますか