・富山県内小学校の公演日程(終了)・
(09年)
11月 9日(月) 魚津市立大町小学校
10日(火) 高岡市立国吉小学校
11日(水) 富山県立富山ろう学校(富山市)
12日(木) 南砺市立井口小学校
*演目 いずれも [人形ファンタジー/ごんぎつね]
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「雨々ふれふれ」の一シーン(動きが見せられないのが残念です)





うららかな春の昼下がり。昼寝をむさぼっている獅子の周りを、チョウが飛んでいます。「うるさいヤツだな」。獅子は、チョウとは知らずガブリ。
ぐったりしたチョウ。獅子は、事の重大さに気付き、懸命に介抱します。
「チョウさん、死なないで」。客席から、子どもたちの叫び声が…。そのかいあってか、チョウは起き上がり、獅子の頭に止まります。目を細める獅子…。
35年前、旧利賀村の利賀小学校の講堂。特設の粗末なステージの前で親子が涙をぬぐっています。「人形劇界の屈指の人形遣い」と言われた「ガイ氏即興人形劇場」が、やってきたのです。
人形劇場は、主宰者の故水田外史(みずた・がいし)さんが、昭和38年に東京で立ち上げ、10年後、旧利賀村の素朴さにひかれて、ここにアトリエをつくりました。2年後、村にやってきた前衛劇団の人気に追われるようにして、村を出ましたが、村とのつながりや県内での公演は、平成元年までの15年も続きました。
外史さん亡き今も、人形劇団は、全国を飛び回っています。40年間、苦楽を共にした愛弟子が、芸風はそのままに精神を受け継ぎ、文化庁の思い入れの強い「児童福祉文化財」のお墨付きを受けました。愛弟子は、公演中、「刺し子」を着ています。利賀を拠点にしていたころ、外史さんの無二の親友である吉田桂介さん(94)=和紙文庫「桂樹舎」(富山市八尾)の創設者=から贈られた、富山の想いが詰まった“縁起物”です。
“玉が生きている!”
「雨々ふれふれ」ー。この人形劇場を初めてみる人は、この演目に、たぶん、しびれてしまいます。小道具は、ピンポン玉ぐらいの水色とピンクの玉2つ、それに小さな蛇の目傘。
歌の通り、若いお母さんが子どもと“相合傘”で学校から帰るシーンですが、指に刺した2つの玉の繊細な動きは、まさに親子そのもの。傍らを傘を持たない子どもが通りかかると、子は傘をその子に差し出します。やさしく見守るお母さん、うれしそうな2人の子たち。
2つの傘を男性と女性に見立てた「傘のファンタジー」は、語らいながら踊る、恋人同士そのもので、なんとも“艶やっぽいシーン”。思わず観衆から失笑がもれます。たぶん、遣い手は、真剣ながらも得意顔のはずです。
「雨々ー」も「獅子とチョウ」も、人形ファンタジーと名付けられ、それぞれがせいぜい5分間。全部で6つの演目があります。
“前座”がありました。獅子が子供の頭を噛むと、頭が良くなる、というあれです。どこでも、これが大受けで、ファンタジーの開始が遅れる時もあります。その後に、メーンの名作「ごんぎつね」が控えているのです。