

「自分の給与の削減額は自分で決める」。そんな意欲的な首長が、富山県内で目立ち始めている。むろん、財政難の一助に、との思いからだ。
ごく最近、マニフェストに「30%削減」を掲げて当選した射水市長や、町では唯一の立山町長を含め、自らの意志でかなりの減額をしたのは、今のところ4市1町の首長。ほかに前任者から、減額幅を引き継いでいる首長もいる。
減額の幅は5%から30%。96万円余の給与を30万円減らすという大胆なケースもある。知事の減額も、就任以来の通算額が首長らに匹敵する。
減額案を審議する市や町の議会側は、おおむね“歓迎”だが、近隣の自治体からは当初、「和を乱す」とか、「いい格好して」などの声が聞かれたという。報酬等審議会を開いたところも、「ウチの首長にふさわしい適正な額を」などと答申するのが精一杯のようだ。
一方で、削減率がごくわずかの人事院勧告を参考にして、という自治体もある。富山市の報酬等審議会はこれを参考に4,000円減(0.38%)を答申。高岡市も同様の方針である。
首長自身による削減は、全国的には珍しくなく、石川県では、金沢市が10%減、小松、七尾など6市3町が金沢市にならった。
人件費の削減の目は、これから議員や行政委員などにも向けられそうだ。報酬と、かなり自由に使える政務調査費が支給されている議員の減額は、いつもの場合、人事院勧告や報酬等審議会の答申を参考に決められるが、その額に、がっかりする県民が多いようだ。
政府の「事業仕分け」が、税金の使い道をはっきりするうえで、国民から大好評を得た。「仕分け」は、当然、地方でも行われるべきで、その日は近い。
月額96万円→66万円
夏野元志・射水市長(37)は、県議2期を経てこの11月の市長選に出馬、激戦の末、現職を破った。県内15市町村の首長では最年少で、戦後の市長としても最も若い。
自己のホームページには、マニフェストとして「教育費を15%に(現在12%)」や「1年で5億円の支出削減」、さらには「統合庁舎の建設計画の廃止」などが並んでおり、それが、自己の給与の30%削減の“動機”にもみえる。市長専用車の廃止も実施する。
「庁舎建設」では、市民も加わった基本構想策定委員会が数回開かれ、建設予定地、建設費など市から出された、たたき台を検討していた段階だった。
「市長等の給与に関する条例」(以下、本条例)では、現在の給与は96万5千円。この条例とは別に「特例条例」を新たに設けて、「30%削減を22年1月から25年11月まで(市長の任期)実施する」(要旨)と明記する。同議案は12月の定例議会に提案されている。


