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1977年製 Greco EG-1200 Project Series "No.2" #A775690

 



Grecoのギターに思い入れのある中年オヤジは多いと思う。それはTokaiやFernandes,YAMAHAに入れ込んでいるオヤジよりもずっと多いと思う。

それはこれらのギターを主題としているサイトの数を見ても分かる。トップページのリンクでも紹介しているがGrecoに深く入り込んだ有名なサイトはいくつかはある,しかしTokai,Fernandes,YAMAHAのエレキギターに対して同様に入れ込んだサイトは殆どない。作りやスペックではGrecoはTokaiに勝てないが,ファンの数と各ファンの思い入れの深さではおそらくGrecoが圧倒していると思う。スペックで負けていてもやはりGrecoのギターには引きよせられてしまう,記憶にすり込まれているのだ。

最近(2008年4月)3台目のEG-1200を入手した。

Violin Finishに特徴付けられるProject Series,そのトップには意図的にプレーンなハードメイプル材が選ばれているようで,各個体の個性が表面上に表れにくい。しかし,上のように2台を並べてみるとその違いが分かる。便宜的に以前から所有している右をNo.1,最近入手した左をNo.2と呼ぶことにする。

No.1は退色がトップ部分に強く,また退色の程度が部分によって不均等で斑を形成しているのが分かる。汚らしく見えるかも知れないが,わびさびの世界に足を突っ込んだ壮年オヤジには好みの色調だ。一方,左のNo.2は全体的にフェードして小綺麗である。また,No.2はピックアップカバーに発売当時の光沢が残っていて,写真からは分かりにくいかもしれないが,2台は結構印象の異なるギターになっている。

しかしこのボディー色,何度見ても本当に渋い,老眼が進みつつあるギターオヤジを惹きつける魔力がある。

外観は兄弟のように似ている2台だが,重さが全く違う,No.1は3.6kgとかなり軽量なのに対し,No.2は4.7kgと重量級,なんと30%も重いのだ。実際に持ち上げるとNo.2には鉛が入っているのではないのかと思えるほど違う。

EG-1200(No.1)との違いは外見だけではない。No.1のフロントピックアップキャビティーにあった○に『カ』のスタンプはこのギターにはない,またコントロールキャビティーおよびトグルスイッチキャビティーの蓋の色が違う,No.1は白,No.2は黒なのだ。これがなにを意味しているのかは分からない。他の個体の情報が欲しいところである。

1970年代のギターでよく見られるマホガニー2層バック(いわゆるパンケーキボディー),私は当初この構造に強い不満を持っていた。その最大の理由は安っぽいことである。なぜこのように材をケチっていたのか,利益を追求するメーカーの吝嗇(りんしょく)さの具現であるように感じていたからである。

しかし,最近は見方が変わってきた。

これほど手間暇かかる塗装を施したフラッグシップギターのボディーバック材だけをメーカーがケチる筈がない。つまり,パンケーキボディーはメイプル集成ネック,14°ヘッド角同様,耐久性などをふまえた当時にしてみればこれが最良だというコンセンサスの下に作られたことは間違いない。私は木だけで作られた家に住んでいて,建材や建具まで全て担当の大工と相談して作り上げたので分かるが,耐久性を最重視すると必然的に集成材に行き着くのである。オリジナルレスポールというギターのアキレス腱がどこか,それを知っていた当時のギター職人の勉強の末に完成したのがこのボディーだったのだと思う。オリジナル構造の復権によって地位が貶められたパンケーキボディーだが,最近ではむしろそれを誇らしく思っているのだ。当時のギター職人達の知識の集大成,いかに壊れないギターにするのか,工夫を重ねた結果だったのだ。









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