シリアルナンバーから1977年製であることが分かる。1976年モデルまではブリッジと
テールピースが一体化したバダスブリッジがひとつのトレードマークであったが1977年型では従来的な構造に戻っている。
このギターの音だが,基本的にはGreco製のレスポールと同じだと感じるが,若干軽めなのかもしれない。
前期型に比較して下ぶくれ感はかなり軽減し,個性は薄れたが万人受けしやすい形になったと云える。薄れた個性を別の面から強調するために,ダイヤ型のポジ
ションマークやポールピースのないのっぺらぼうのPU-1ピックアップなどが使われている。
Tokaiとの比較で厳しい評価を受けることがあるこの時代のGrecoだが,Grecoが悪いというよりもTokaiが唯一Burst復古という方針を打ち出したので,相対的に貶められてしまっただけなのだ。べつに肩を持つわけではなく,この時代のGrecoは個性的で素晴らしいし,作りも立派だと思う。Tokaiがちょっと特殊だっただけなのだ。
このPU-1というのっぺらぼうのピックアップだが,表も個性的なら裏も個性的,クリーム色の樹脂が詰められてまるで石鹸のよう。音はというとU3000に似た傾向を示し,より高出力,しかし低音弦の音の分離は良くパワーコードも気持ちよく弾けるとてもよいPUだ。
ボディーでは確かにTokaiの後塵を拝したGrecoだが,ピックアップに関してはTokaiを凌駕している。後に起こったDiMarzioブームによってEG-900などにはDiMarzio PAFなどが搭載されたが,私はGrecoのオリジナルPUの方がよほど良いと思っている。DRYはあまりにも有名だが,U3000やU4000,PU-0,PU-1,Screamin',いずれもよいピックアップだと思う。U2000だって決して悪くない,U1000はちょっと高域が詰まっているので箱物ならいいかもしれないがソリッドボディーにはちょっと歯切れが悪く好みではない。
ピックアップキャビティーは1976年型とは異なり同社のレスポールと同じように底が平らに掘られている。